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<プレミア12>韓国、「怪物」大谷がうらやましければ侍ジャパンから学べ

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
野球国家対抗戦「プレミア12」はハッピーエンドだった。歴代最弱という評価を受けていた韓国代表チームは準決勝で日本を、決勝で米国を破り、初代チャンピオンとなった。金寅植(キム・インシク)監督(68)のリーダーシップと選手の闘魂が作り出した成果だ。結果が良かったからといって過程を忘れてはいけない。むしろ失敗した「侍ジャパン」から韓国野球が学ぶことは多い。

日本の大会準備は断然トップだった。1月に小久保裕紀氏(44)を専任監督に選任し、2017年ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)まで3年の契約をした。小久保監督は各チームのスプリングキャンプを回り、選手たちをチェックした。

これに先立ち2014年11月に日本野球機構(NPB)は子会社「NPBエンタープライズ」を設立した。同社は幼少年・学生・女性・社会人・成人の野球日本代表を総括する。それだけでなく「侍ジャパン」をブランドにさまざまな商品販売事業もしている。


これまでの3回のWBCで日本は優勝2回、3位1回だ。「侍ジャパン」がスポンサーシップ・中継権などを通じて収益も出し、この資金でユース野球を支援するシステムを整えた。「侍ジャパン」は日本代表チームの現在であり未来だ。

日本がプレミア12に死活をかけたのもこのためだ。WBCに匹敵する規模の国際大会を通じて「侍ジャパン」に対する関心を高め、2020年東京オリンピック(五輪)に野球が正式種目として復活するよう雰囲気を形成した。日本は3位に終わったが、韓国戦の視聴率は25.2%(関東地方基準)にのぼった。この日、東京ドームに入った観客も4万人を超えるほどマーケティングでは成果を出した。

韓国戦で逆転負けし、小久保監督は危機を迎えた。それでも更迭はなさそうだ。小久保監督は来年の強化試合2試合と2017年のWBCを指揮する予定だ。一方、韓国は28日間の招集期間が終わると、コーチングスタッフと選手はそれぞれのチームに戻った。来年は集まる計画がない。大きな大会ごとに特定の監督に頼り、闘魂を期待し、奇跡を待つのが、韓国代表チームの現実だ。

プロを総括する韓国野球委員会(KBO)とアマチュア機構の大韓野球協会(KBA)は数年間、協力体制を構築できていない。プレミア12は世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が主管する大会であり、代表チームの運営主体はKBAになるべきだった。しかし各種不正や醜聞で業務の遂行が難しいKBAは3月、代表チームに関する全権をKBOに譲った。

オリンピック(五輪)に野球が復活すれば、WBCとプレミア12を加えて、4年間に3回の国際大会が開催される。韓国野球代表も安定した基盤で代表チームを構成、運営する必要が生じた。ここで収益を出し、基盤が脆弱な幼少年野球を支援してこそ、日本・米国野球と対抗できる。

劇的な優勝を成し遂げた金寅植監督はひたすら喜ぶわけにはいかなかった。金監督は「私もハンファ監督を引き受けながら2回、WBCを経験した。現役プロ野球監督が代表チームを引き受けるのは実際、負担になる。代表チーム専任監督制が必要だ」とし「(160キロの剛速球を投げる)大谷翔平(21、日本ハム)をうらやましく思うのではなく、『韓国の大谷』が出てくる土台を作らなければいけない」と力説した。金寅植監督の発言に韓国野球全体が耳を傾けて悩まなければいけない。

キム・ウォン文化スポーツ部門記者



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