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習近平主席の「一帯一路」に支障か

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「主権を守る」。米国のイージス駆逐艦「ラッセン」が南シナ海の南沙諸島の人工島に進入したことに対し、中国が超強硬態勢を維持する理由だ。南シナ海の9割の320平方キロメートルが歴史的に自国の領土というのが中国の主張だ。

中国はその根拠に史料を持ち出している。中国南北朝時代の史書『後漢書』には「7郡の貢物が漲海を通じて流通した」と書かれている。中国はこの漲海が今日の南シナ海だと主張する。また宋代の古書『太平御覧』には「漲海で珊瑚洲」とあるが、この珊瑚洲が現在の南沙諸島など南シナ海の暗礁を表しているということだ。

最近は1953年に中国の地図に表記された「南海九段線」を持ち出している。この地図は中華民国時代の1947年に国民党政権が作った南海11段線を援用し、南海のほとんどを中国領土と表記している。


しかし中国が古代の記録まで動員して南シナ海領有権を主張する本当の理由は、この海が持つ外交と軍事・経済戦略的価値のためだ。米国は現在、アジアリバランス(再均衡)政策を通じて中国の太平洋進出を封じ込めている。したがって中国が南シナ海に対する制海権を失えば、太平洋に進出しようとする大洋海軍の夢と中華復興は打撃を受けるしかない。

特に習近平国家主席が推進中の「一帯一路(陸海上シルクロード経済圏)」のうち海上シルクロードの構築は南シナ海が出発点だ。南シナ海を掌握せずにはアラブと欧州・アフリカに行く海上シルクロードの構築が事実上不可能ということだ。

貿易航路の安全確保のためにも両国は退けない状況だ。中国輸入石油の80%がここを通じて入ってくるからだ。韓日石油輸入量の90%もここを通じて輸入される。また中国船舶の90%以上が南シナ海を通じて太平洋とインド洋に出て行く。

南シナ海の豊富な資源も中国が強硬姿勢を見せる理由だ。天然ガス230-300億トン、石油110億バレルを埋蔵していると見ている。



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