27日、全羅北道任実郡のソムジムダム上流で土が亀の甲羅のように割れている。
干拓地の瑞山市浮石面で農作業をするイ・ジョンソクさん(68)は「今年の農作業はすでに終わった。雨がもっと降らなければ干拓地の農地は荒れ地になる」と語った。瑞山と泰安の境の干拓地では塩分被害を受け、実がなくなっている。忠清北道沃川郡東二面で豆を栽培するチョ・ヨングさん(60)は収穫をあきらめた。作物状況が良くないうえ、農作業をしても損をするのが確実だからだ。トウガラシとエゴマも収穫量は例年の10分の1にすぎない。チョさんは「生計が心配。60年間生きてきてこんなことは初めてだ」と話した。
雨が降らず全国各地が非常事態を迎えている。忠清南道保寧市熊川農工団地は一日200立方メートルほど供給してきた地下水を100立方メートルに減らした。入居している20カ所は生活・工業用水をすべて地下水に依存している。現在まで正常稼働中だが、水の供給量をさらに減らせば生産に支障が生じる。韓方寝具を生産する(株)東方メディカルは生産ラインを一日10時間稼働させるのに3立方メートルの水が必要だ。すでに寮や食堂では以前に比べて20%も水の使用量を減らした。シン・ドンヨル課長は「生産ラインの水は0.1立方メートルも減らすことができない。苦労して何とか乗り越えている」と話した。
忠清南道西海岸の火力発電所も同じだ。舒川(ソチョン)火力発電所は今月初めから一日500立方メートル減の1700立方メートルの水を使用している。うち400立方メートルは発電後に捨てられる水を再利用している。すでに発電所内の浴場の使用も中断した。唐津(タンジン)火力発電所は12日から保寧(ボリョン)ダムではなく大清(デチョン)ダムから用水の供給を受けている。保寧火力発電所は近隣の下水終末処理場から水を汲んでくる対策まで用意した。状況が悪化すると、忠南道は地下水の使用まで統制する考えを明らかにした。代替水源である地下水の過度な使用を防ぐという趣旨だ。このため地下水利用負担金も検討している。忠清南道地域の地下水量は13億6227万立方メートルと、大清ダムの貯水量14億9000万立方メートルと似ている。
<干からびる韓半島>(上)終わらない干害…全国各地で非常事態(2)
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