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【社説】あきれる伏魔殿FIFAの鄭夢準懲戒

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「マフィアより腐敗している」という批判を受けてきた国際サッカー連盟(FIFA)が、そのような非難を受けざるを得ない行動をした。鄭夢準(チョン・モンジュン)FIFA名誉副会長に8日、6年間資格停止処分を下したのだ。FIFAは当初、鄭名誉副会長が5年前に韓国の2022ワールドカップ(W杯)招致のため「基金を設立してサッカー低開発国を支援する」という手紙を各国に送ったのを問題視し、倫理委員会に回付した。しかし倫理委の最終宣告からはこうした内容が抜け、調査非協力と非倫理的な態度が懲戒の理由となった。

倫理委が自ら鄭名誉副会長の「賄賂供与」容疑を立証できなかったと認めたのだ。さらに倫理委は巨額の賄賂授受と背任・横領疑惑で捜査を受けているゼップ・ブラッターFIFA会長と、ブラッターから24億ウォン(約2億4000万円)を受けたミッシェル・プラティニ欧州サッカー連盟会長には90日間の資格停止を宣告した。鄭名誉副会長と比べて公平性を著しく欠いた懲戒だ。

懲戒のため鄭名誉副会長は来年2月の次期FIFA会長選挙への挑戦が挫折する危機に直面している。西欧の報道機関は会長の地位を維持しようとするブラッターの陰謀という分析も出てくる。次期会長選挙で当選者が出てこないようFIFA倫理委に影響力を及ぼし、鄭名誉副会長の足を引っ張ったということだ。こうした主張の真偽を断定するのは難しい。しかし鄭名誉副会長に対する過重な懲戒は、FIFAがブラッターのような西欧サッカー貴族に掌握された伏魔殿であることを如実に見せている。


税金や監査もなく数兆ウォンの予算を握ったFIFAは1990年代以降、W杯中継権のリベートなどで1億5000万ドル以上を収賄したといわれる。そのFIFAを正そうと会長選挙出馬の意思を表した鄭名誉副会長が、理解しがたい理由で高強度の懲戒を受けた。FIFAを革命レベルで改革しなければならない理由が明確になった。透明な監視体制構築はもちろん、「一国一票制」のW杯運営方式の革命的転換も検討する必要がある。また、韓国の体育界にもFIFAのような腐敗構造がないのか、この機にチェックするべきだろう。



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