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【コラム】日本の謝罪もしっかり「知ってこそ」受けられる

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「マザー、ファーザー、ジェントルマン」を叫ぶPSY(サイ)の歌が大韓民国を覆い尽くしていた2年前、もう1人のジェントルマンが話題になった。靖国神社を知っているかとの記者の質問に「紳士(ジェントルマン、韓国語で「神社(シンサ)」と同じ発音)」と答えた韓国の青少年、別名「靖国ジェントルマン」のことだ。インターネットユーザーはこの青少年の歴史認識実態が深刻な水準だとして茫然自失した。「どうして靖国神社を知らないのか」「記者が学生と交渉してコメントを書いたようだ」と言って舌打ちしていた私と同じ年代の仲間に、靖国神社からもう一歩踏み込んだ質問をしてみる。

東条英機は誰か。

日本の軍国主義者で、真珠湾攻撃を敢行して太平洋戦争を起こした人物だ。最も悪質なA級戦争犯罪者なのに、安重根義士が狙撃した伊藤博文よりも認知度がはるかに低い。素直に白状すると、実は私も知らなかった。徳川家康や豊臣秀吉等等、知っている日本人の名前を全て思い出しても東条英機は馴染みが薄かった。私だけが知らないのかと思って周りの知人に尋ねると10人に9人が誰かと問い直した。


よく指摘されるように韓国史が修能(韓国のセンター試験)必修課目から外されたためだけではない。私は修能で国史試験を間違いなく受けたにもかかわらずこの体たらくだからだ。国史授業で日帝強占期について扱われたのは2時間ほどになるだろうか。その長く暗かった恥辱の歴史に急いで目を通して国史の勉強に終止符を打ったようだ。

先日、「日本ドラマのおススメ」を検索したところ、視聴率1位を記録した秀作といって『天皇の料理番』を紹介したおびただしいコメントを見つけた。1904年に西洋料理に入門し、後日、日本宮内庁の首席料理人になる秋山徳蔵の成長期を追っているということで『大長今(邦題『宮廷女官チャングムの誓い』)のことが思い出され見てみた。いたずら好きだった主人公が真剣に料理を習び、成熟していく姿や多彩な食材や食欲を刺激する料理の音はやはり魅力的だった。ところが見れば見るほど変だった。毎回導入部に露日戦争の状況を要約して主人公が処した状況に対し遠回しに表現しているのだ。「戦争は天皇陛下のせいでなく軍部のせい」として天皇の免責のためにGHQ(連合軍最高司令部)の歓心を買おうと主人公が孤軍奮闘する姿も出てくる。帝国主義・日本を美化する装置があちこちに隠れているが、「おススメの日本ドラマ」検索語を付けたコメントが驚くほど無感覚に見えた。抗日戦争勝利70周年を記念するといって東条英機の顔形のアイスバーをガリガリ食べる中国青年たちだったらこのドラマをどのように見たのだろうか。

光復(解放)70周年を記念して記事や特集ドキュメンタリーがあふれ出たこの8月。就職や結婚、住居の価格が目前の心配である若者たちには、ひょっとしたら毎年繰り返されるつまらないレパートリーに見えたかもしれない。それでも私たちは基本は知って生きよう。何が誤っていたかを知ってこそ、「ちゃんとした謝罪」も要求できるのではないか。

イ・ヒョンJTBC国際部記者



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