生産工場だけが異なるソナタ2台が時速56キロメートルで衝突する場面を600人余りが見守った。(写真=現代自動車グループ)
この日の行事は「ソナタ30周年」を迎え現代自動車が用意した世界初の自動車同士の公開衝突試演会だ。「輸出用や米国などで生産された車と違い韓国国内用の車は低品質」という批判を意識した行事だ。そこで実験には生産地だけ異なる「ソナタ2.0ターボ」2台を動員した。それぞれ忠清南道牙山(チュンチョンナムド・アサン)と米アラバマ工場で生産された。2台は外観だけでなくパワートレイン(動力伝達装置)と多くの安全・便宜仕様も同じだった。米国の法規により米国製ソナタの助手席エアバッグだけ搭乗者感知センサーが入っている点が違った。200メートルほどの距離を置いて向かい合った2台はそれぞれ運転席と助手席に2体のダミー人形を乗せ時速56キロメートルで走った。地面に設置したセンサーを通じ自律走行方式で走った。
双方から100メートルずつ走り中間地点でぶつかる衝突実験の結果は「引き分け」だった。2台のボンネットとエンジンルームは大きく損傷し原形がわからなくなるほどだった。だが、同じ形に破損しており同じ大きさの衝撃を受けたものと評価された。衝突の瞬間2台の運転席と助手席のエアバッグとひざエアバッグもやはり全部正常に作動した。実験を見守った大林大学のキム・ピルス教授(自動車学科)は、「乗客の安全と直結したAピラー(車両前部)が2台ともつぶれておらず、2台の安全性がともに立証された」と話した。衝突後に脱出できるよう運転席と助手席のドアも正常に開いた。現代自動車関係者は「内需・輸出用とも、ダミー人形の部位別傷害程度により評価した結果でもともにグリーン(優秀)を記録した」と明らかにした。
現代自動車、内需用vs輸出用で衝突試験…内需用逆差別はなかった(2)
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