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【噴水台】反日感情に反対する

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「東側の海」といえば感づくだろうか。外国人は東海(East Sea)英語表記に首をかしげる。英語新聞時代に東海・日本海併記を指示したエディターらは、抗議の電話に疲れた私に「どこの東側か分からない読者にも配慮するべきだ」と強く語った。独島(ドクト)・竹島も併記したエディターが揺れたのはわずか一度だけ。ある中年女性が反日デモ中に自分の小指を切り落とした後、「独島は韓国の領土」と絶叫した時だ。「この人、ニュースルームに乱入してくるのでは」とし「韓国はなぜこれほど感情的なのか」と尋ねた。

韓国の歴史を知らないからだと? 錯覚だ。紛争地域を駆け回ったベテラン記者のエディターらは乙巳勒約の署名年度は知らないが、韓日葛藤の爆発力は本能で感知した。「感情的に出れば韓国が負けるゲーム」というのがエディターらの忠告だった。

両国の関係は別れれば終わりという男女関係とは違う。国は引っ越しすることはできない。孫子の兵法は「決死の覚悟で戦うことに固執すれば敵の誘引術にかかる」「相手の侮辱的な言葉にすぐにのれば軽挙妄動する」としている。日本に純度100%の土下座を必死で要求したり、日常茶飯事である一部の右翼政治家の妄言に青筋を立てれば、私たちだけが損だ。


ドイツ・ナチスに家族と遺産を奪われたユダヤ人マリア・アルトマン(1916-2011)がヒントを与えている。彼女の実話を扱った映画『ウーマン・イン・ゴールド』で、彼女は気品とユーモアで相手を制圧する。絵を所有するオーストリア政府が当時90歳だった彼女が自然死するのを待つという便りに、「今後50年は生きるから心配しなくてもよい」と笑ってヘアスタイルを整える彼女は、8年の法廷争いの末、1億ドルの価値の絵を取り戻した。執拗な品位と戦略の勝利だ。

日本を「戦争可能な国」にする法案の通過をめぐり、安倍首相に対する非難があふれている。しかしひらがなが書かれた居酒屋でアサヒビールを飲みながら安倍首相の悪口を言っても廃案になるわけではない。慰安婦被害者を第2のアルトマンにするためには、口には上品な微笑を浮かべるものの、中では緻密に戦略を立てなければいけない。

心理学博士フレッド・ラスキンは「被害者でなく勝利者になれば容赦という平穏な感情が生じる」と言った。私たち自らの平穏のために「反日感情」ではなく「用日戦略」で勝利を考える時だ。ところで「東海」の代わりに「東韓国海」を提案すれば売国奴となるのだろうか。

チョン・スジン政治国際部門記者



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