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【社説】中国発の津波に備えよう

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
中国株式市場が尋常でない。昨日の上海株式市場は最近の暴落を踏んで反騰したが、中国政府の劇薬処方による瞬間的な効果である可能性が高く、不安感は消えていない。中国株式市場は最近3週連続で金曜日ごとに株価が暴落する「ブラックフライデー」に直面し、5100を超えていた指数は3000代半ばまで落ちた。3週間に消えた時価総額は3300兆ウォン(約354兆円)にのぼる。ギリシャ国内総生産(GDP)の10倍、フランス株式市場全体の時価総額に匹敵する。衝撃波は直ちに韓国・日本・香港などアジア主要株式市場に広がった。KOSPI(韓国総合株価指数)は最近の5営業日間に80ポイント下落し、一時は2000を割った。

中国政府は株価防御のための総力戦に動き出した。信用の規制緩和と企業公開(IPO)の一時中断、先物取引制限、国家資産監督管理委員会の保有株売却禁止など、あらゆる対策を出した。昨日は2800上場企業のうち半分以上の1400余りの企業が取引停止に入った。これらの時価総額だけで2兆6000億ドルにのぼる。昨日の上海株式市場が5.8%反騰したのはこうした浮揚策のためとみられる。荒い手法だが中国政府の統制力がまだ機能しているということだ。しかし崩れる堤防を支えられるかはまだ確信できない。

最近のバブル崩壊は中国政府が招いた部分が大きい。中国政府は国有企業改革など経済体質を変えるために株価の上昇を過度に後押しした。上海株式市場は1年間に150%急騰した。山が高ければ溝も深くなるしかない。過去1年間に膨らんだバブルが一度に抜けて手に負えないほどになったのだ。


問題は速度だ。株価下落ペースが速ければ経済は揺れる。お金を借りて“無条件投資”をしてきた中国の個人投資家は、借金を返すために貯蓄を崩し、消費を減らす。これは直ちに金融不健全化および不動産市場ハードランディング、企業投資減少および内需不振、成長鈍化につながる可能性がある。こうした最悪のシナリオが現実化すれば、世界経済は大きく揺れる可能性がある。

中国経済と一体であるような韓国経済には致命的になるかもしれない。今年6月まで韓国の対中国輸出比率は25.5%だった。米国(13.2%)の倍だ。今年の対中国投資額は16億2000万ドルにのぼる。日本・台湾より多い。韓国経済がどの国よりも「中国リスク」の影響を大きく受けるということだ。

政府は中国株式市場の暴落がもたらす最悪の状況に備えて戦略を急いで準備する必要がある。崔ギョン煥(チェ・ギョンファン)経済副首相は「中国株式市場の不安が我々の経済に及ぼす影響は制限的」と述べたが、油断は禁物だ。そうでなくてもMERS・ギリシャ事態まで重なった状況だ。まず金融からしっかりと安全装置を準備しておかなければいけない。実物経済を回復させるための総力戦も急がれる。国会は急いで補正予算と経済再生法案を処理し、韓国経済が中国発の津波に防壁を築くことが求められる。



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