LG化学の船舶用リチウムイオンバッテリーを搭載するノルウェーの海洋作業支援船バイキングクイーン号。バイキングクイーン号は普段はLNGで運航し、低速運航時と港内待機中はバッテリーを動力に動く。
◆電気自動車、1回のバッテリー充電で320キロ走行
LG化学側は「早ければ今月中にバッテリーを供給する。バッテリーを使用することで、バイキング号は燃料費を18%、環境汚染物質排出量を25%ほど減らすことができるだろう」と説明した。
リチウムイオンバッテリーが進化と革新を繰り返している。携帯電話・ノートブックのようなモバイルIT機器用小型電池市場、電気自動車などから今では大型船舶まで領域を広めている。リチウムイオンバッテリーは充電して再使用できる二次電池の代表走者。最も大きな長所はエネルギー密度が高く加工が容易だという点だ。このためリチウムイオンバッテリーは現在、世界二次電池市場の約80%を占めている。
LG化学の事例のように船舶はリチウムイオンバッテリー企業にとって新たに浮上する市場だ。燃費が石油のような化石燃料より優れているうえ、電気を動力源とするため公害物質の排出も少ないからだ。国際海事機関(IMO)は今年、すべての船舶の温室効果ガス排出量を10%削減させるに続き、今後5年ごとに10%以上ずつ炭素排出などを減らす計画だ。それだけバッテリー市場が大きくなるということだ。
無人航空機、いわるゆ「ドローン(Drone)」もバッテリー企業が注目する分野だ。2013年まで世界ドローン市場の90%が軍事用だったが、最近はドローンの活用範囲が物流など民間領域に拡大し、市場も急速に成長している。米国防衛産業コンサルティング会社ティルグループは2014年に5兆ウォン(約5500億円)台だった世界ドローン市場規模が2020年には12兆ウォン台に拡大すると予想した。
このためドローン専用バッテリーセル開発のための競争も激しくなっている。空を飛ぶドローンの特性上、軽くてエネルギー密度が高いセルを開発することが核心だ。業界の関係者は「企業ごとに隠してはいるが、多くのバッテリー企業がドローン担当チームを持つと見るべき」と伝えた。
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