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【社説】韓銀の利下げ、MERS恐怖を克服してこそ効果

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
中東呼吸器症候群(MERS)と家計負債、どちらが怖いのか。韓国銀行(韓銀)金融通貨委員会の選択はMERSだった。昨日、金融通貨委員会は政策金利を0.25%引き下げた。1100兆ウォン(約120兆円)の家計負債と9月に予定された米国の利上げにもかかわらず、金融通貨委員会が金利を過去最低に引き下げたことには、深い悩みと決断があったはずだ。それだけMERSが韓国経済に及ぼす影響は大きいということだ。李柱烈(イ・ジュヨル)韓銀総裁は昨日、「MERSの打撃が現実になっている」と懸念を表した。

MERS発の景気委縮はセウォル号事故当時を上回る。企画財政部によると、デパートの売り上げと映画観の覧客数、外食はセウォル号事故当時より減った。観光業界は直撃弾を受けた。MERSの最初の患者が確認された先月20日から8日まで、外国人観光客5万4476人が訪韓計画をキャンセルした。モルガン・スタンレーはMERS事態が長期化すれば今年の韓国の成長率(GDP)は0.8ポイント下落するという見方を示した。

韓銀はその間、景気浮揚には利下げより政府の財政動員が効果的だという立場だった。にもかかわらず最近の経済委縮は深刻だと判断し、利下げを決めた。もうボールは崔ギョン煥(チェ・ギョンファン)経済チームと国会に渡った。利下げに合わせて追加予算編成などを積極的に進める必要がある。現代経済研究院は政府が100ウォンを使えば国民所得は49.8ウォン増えるとし、追加予算の編成を注文した。国会と政府は向かい合って適切な規模・時期を議論することを望む。


ためらう時間はない。家計負債問題と米国の利上げに備えるには総力戦が避けられない。短期間に政策効果を最大化し、成長エネルギーを一度に注ぎ込み、景気の流れを上向かせる必要がある。そうしてこそ3カ月後の米国の利上げに合わせて金融通貨委員会が通貨政策を修正する余地が生じる。

国民の協力も必要だ。過剰な不安で正常な経済・社会活動まで委縮すれば百薬が無効だ。MERSに対する恐怖が韓国経済の「緊縮発作」を起こすよう放置してはいけない。いつよりも国民の自信と勇気が要求される時点だ。



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