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韓国人青年、自転車で米国横断…「慰安婦の実状を広く伝えないと」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

「3A-プロジェクト」は22歳3人組が企画した。米国集会で行うフラッシュモブや招待公演も準備した。プロジェクトを後援する人々も探している。左側からキム・イェフンさん、ペク・ドクヨルさん、シム・ヨンソクさん。(写真提供=キム・イェフンさん)

米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のウィリアム・マロッティ教授(歴史学)は最近このような電子メールを受け取った。「私は慰安婦被害者に対する認識を高めるためにLAからニューヨークまで自転車で横断しようとする2人の韓国人学生と活動をともにしています。LA日本領事館の前でデモを計画中ですが、関心がありそうな人とその人たちの連絡先を受け取ることはできますか」

このメールを書いたのはキム・イェフンさん(22、デューク大学生命工学科卒業)。米国歴史学者や韓国人団体も彼女のメールを受け取った。「若者は無謀だという反応もありました。しかし、民族主義的な内容はできるだけ排除し、客観的事実を伝えるつもりだと説明すると歓迎する人々のほうが多かったです」

名付けて「3A-プロジェクト」だ。シム・ヨンソクさん〔22、仁川(インチョン)大学中語中国学科〕、ペク・ドクヨルさん〔22、慶煕(キョンヒ)大学体育学科〕が6月20日から9月8日までの80日間、自転車で米国を横断して慰安婦問題を伝える。6000キロを走る強行軍だ。訪れる先々で米国市民を対象に日本の謝罪を要求する署名運動を行い、日本大使館などで集会を開く。結局、「びくともしない日本を変化させるには被害国でない国の国民の圧迫がないとダメだ」という考えからだ。プロジェクト名は日本政府が慰安婦被害者に対して犯した犯罪を認定(Admit)し、謝罪(Apologize)させ、被害者の魂と心を抱いて同行(Accompany)しようという目標から取った。


ところで、彼らはどのようにしてこの問題に関心を持つようになったのだろうか。その根本には「独島(ドクト、日本名・竹島)警備隊」があるという。

「2012年ロンドンオリンピック(五輪)の時、朴種佑(パク・ジョンウ)選手が独島パフォーマンスでメダルを剥奪されそうになったところを見て、独島警備隊に志願しました。18対1の競争に勝ち抜きました。独島にいると、よく一緒に言及される慰安婦問題にも関心が向かないはずがありませんでした」(ペク・ドクヨルさん)

「ちょうど軍に入隊しなければならなかった時、独島問題が噴出していました。是非独島で服務したいと思っていました。毎日運動して面接準備も一生懸命して入りました。慰安婦問題にも関心が向くようになりましたが、偶然、慰安婦被害者の証言を基に制作されたアニメ『少女の話』を見てその凄惨さに衝撃を受けました」(シム・ヨンソクさん)

慰安婦被害者のために活動をしようと決心した2人に独島警備隊同期の1人がキム・イェフンさんを紹介した。キムさんは米国で大学に通っている途中で休学し、韓国挺身隊問題対策協議会でボランティア活動をするほど慰安婦問題に大きな関心を寄せていた。英語があまり上手ではないシムさんとペクさんの代わりに米国デモ組織化を引き受けた。

3人はイ・ギニョさんの元を訪ねたり、ナヌムの家を訪問したり、水曜集会に参加したりした。歴史の勉強にも一生懸命取り組んだ。日本政府が「慰安婦女性を強制的に連れてきたのは民間業者」としながら責任を回避しようとしていることに論理で対抗しなければならないと考えたからだ。日本の安倍晋三首相が訪米した際、ハーバード大学で多国籍の学生らとデモをしたチェ・ミドさん(21)、米国グレンデール市の「慰安婦の日」文化行事を企画したチョン・ヘヨンさん(42)とも接触中だ。慰安婦問題を伝えようとする若者たちの連帯だ。

だが困難も多い。週末のたびに空港で働き集めた資金で米国行きの往復飛行機券を購入したが集会費用などの問題を解決できなかった。両親は安全が心配だ。しかし、ペクさんは「生存している慰安婦被害女性がいつ亡くなるか分からないので時間は多くない」と話す。

そういえば、どうして「自転車」なのだろうか。彼らの答えはこうだ。「ペダルを踏む力は化石燃料でなく、心臓からほとばしる赤い血から出る。私たちの情熱を最もよく表すことのできる交通手段だと考えた」。彼らの情熱は爆発寸前だ。



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