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【時視各角】労働者の働く権利奪う労組=韓国(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国製造業の心臓部である蔚山(ウルサン)は今病みつつある。新しく建てる工場はなかなか見当たらず、稼働を停止する工場ばかりが増えている。特に石油化学業界は先が見えない。とてつもない設備投資を終えた中国が韓国製品の輸入を次々と絶っている。中国の低価格攻勢に押され、韓国内の市場までかえって侵食されそうになっている。

ところが、蔚山に大規模な工場を建設している現場がある。昨年5月に着工したSKアドバンスドPDH工場だ。自動車部品・電子製品・繊維などの原料であるプロピレンを生産するこの工場は石油ではなくガスを利用する。シェールガスから抽出した低価格の米国産LPGを今年拡張されたパナマ運河を通じて持ってくる計画だ。原価競争力があり、輸入代替はもちろん相当な輸出を期待している。工場建設だけで1兆600億ウォン(約1184億円)かかり、完工すれば年2兆ウォンの生産誘発効果を上げることになる。その上サウジアラビアの石油化学業者であるAPCから海外資本まで誘致した。韓国企業も工場を作らないのに外国企業が投資するとは蔚山市は「貴人」に出会ったわけだ。この工場建設現場には現在の蔚山で最も多くの労働者が働いている。ところで27日から現場がストップして2日目となっている。全国民主労働組合総連盟(民主労総)の蔚山建設プラント労組が無期限ゼネストに入ったためだ。

蔚山プラント労組はストライキの賛否投票と釜山(プサン)地方労働委員会の調整手順を踏んだため合法だと主張している。しかし、実際の様相を見れば合法を装った違法に近い。労組はSKをいわゆる「集中打撃事業場」に決めてストライキ前から現場の前に違法のコンテナ事務室を設置した。労組幹部の現場への出入りについて摩擦のあったSKを見せしめにするという戦略だ。この現場で仕事をする1500人余りの労働者のうち民主労総所属は300人余りにしかならない。ところで民主労総所属の労組員は非組合員や韓国労総所属労働者の作業参加も妨げている。この過程で小競合いや罵詈雑言はもちろん暴行まで行われている。労組が同じ労働者の働く権利を奪っているわけだ。

【時視各角】労働者の働く権利奪う労組=韓国(2)

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