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【噴水台】本当の外交とはこういうもの=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
かなり前、娘が小学生の時の話だ。長く暮らした米ロサンゼルス近郊の小さな家には、家と家の間に塀がなかった。80歳以上の一人暮らしの隣のおばあさんから焼きたてのパンや熟したイチジクをもらって食べるなど親しく過ごした。おばあさんが健康かどうか私はいつも見ていたし、何かあれば私の家の窓をたたくように伝えていた。

ある日、裏庭で子どもと子犬と遊んでいる時、おばあさんが玄関のベルを押した。塀もない家。そのまま裏庭に来てもかまわないが、あえて玄関まで来て彼女が渡したものはビニール袋に入った子犬の排泄物。子犬の世話をきちんとしろということだ。正しい言葉だが、当惑した。言葉で言えばいいものを、ビニールにそれを入れてくるとは。その時に初めて知った。いくら親しくても米国の人たちは必要に応じて急変することもあるということを。

人と人、あるいは国と国。お互い親しく過ごすには相手の特性を先に把握することが重要だ。


先日、オバマ大統領と安倍首相の両首脳が会う場面。「友情誇示、称賛リレー、国賓待遇、そしてお世辞…」。終始、憂うつだった。韓国ともっと親しいと思っていた米国。それは錯覚だった。自分たちだけが孤独になった気分。その日、慰安婦問題は両首脳の間でイシューにもならなかった。それでも中国は私たちの兄弟か。いや。中国も最近、安倍首相との関係が妙だ。

「一緒に行こう」というリッパート駐韓米国大使の一言に治癒祈祷会まで開きながら大騒ぎし、何かあれば怒り、すぐにみんな忘れて。これではあまりにも単純ではないだろうか。利益を追って動く国際社会に「常に我々の味方」はない。

借金だらけの債務者に「お金を返さなければ対話をしない」と会うたびに催促すれば、お金も受けられず死ぬまで敵になる。相手を先に分析し、それに合わせて対応してこそ、お金も返ってくる。日本に接するたびに慰安婦問題を先に突きつけてきた従来の外交方式を今からでも少し変えてみよう。一日も早く解決するべき重要なイシューであるのは確かだが、ひとまず背中の後ろに隠し、日本の国民性に合わせて我々も仮面でもかぶって同じように二重的に接近しよう。国と国の間では義理より実益だ。

「元慰安婦女性53人ノーベル平和賞候補推薦案」の話を聞いた。実によい。そのような形で隠密に拡大していき、国際問題として公論化しよう。私たちの口では泰然と日本と対話し、他人の口を通じて慰安婦問題を国際問題として取り上げさせる。これが本当の外交だ。

オム・ウルスン文化未来イフ代表



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