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【コラム】安倍首相を抑え込むには(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
米国訪問中の日本の安倍晋三首相のスケジュールの中で目につくのは、29日(現地時間)の笹川財団基調講演だ。韓国と日本ではこれを「米国内の代表的な日本の広報機関」と報道した。だが笹川の正体を知ると、あきれ返って鳥肌が立つ。歴史歪曲に組織的に関与してきたという疑惑がある右翼の大物、笹川良一(1899~1995)氏の名前をとった団体だからだ。

笹川氏は自他共に認めるファシストだ。太平洋戦争前イタリアのファシストであるベニート・ムッソリーニの熱烈な崇拝者だった。1931年日本版ファッショ政党である国粋大衆党を立ち上げて総裁をつとめた。39年にはイタリアに飛んでムッソリーニと会見して有名になった。飛行機と飛行場を軍に献納して愛国運動を主導し、42年衆議院議員に当選した。「1人の命を1機の飛行機に乗せて敵の軍艦1隻と変える」という概念を主張して神風自爆攻撃の理論的背景を提供したという。終戦後、極東国際軍事裁判でA級戦犯の容疑者に指定されたが3年間収監された後、不起訴処分を受けた。

釈放された笹川氏は競艇事業で富豪になり、これを基に62年日本財団(The Nippon Foundation)の前身である日本船舶振興会をつくった。日本財団は約2660億円の資産から発生する年間220億円程度の収益を予算に使う日本最大の財団だ。笹川氏は74年、米国の時事週刊誌タイムとのインタビューで「私は世界で最もお金持ちのファシストだ」と遠慮なく話したほどだ。


日本財団は船舶調査・民間交流・日本広報・貧民支援などを手がけるが実状は各国の知識人・学者・政治家に食い込んで笹川氏の戦犯行跡と日本の戦争犯罪を歪曲することを主としてきたという評価だ。代表的なものがこの財団が出資した東京財団が南京大虐殺を虚構だと歪曲するパンフレットを世界中にばら撒いたことだ。安倍首相がこうした団体で演説した理由は「支持基盤の手なずけ」とみるほかはない。日本が民間団体を前面に出して民間交流という名分でどれほど長く体系的に、しつこく歴史歪曲活動を繰り広げてきたのか垣間見える部分だ。安倍首相が今回、米国を訪問して見せてくれる歴史蹂躪的な行動がすでにかなり前から徹底して準備されてきたという話だ。



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