笹川氏は自他共に認めるファシストだ。太平洋戦争前イタリアのファシストであるベニート・ムッソリーニの熱烈な崇拝者だった。1931年日本版ファッショ政党である国粋大衆党を立ち上げて総裁をつとめた。39年にはイタリアに飛んでムッソリーニと会見して有名になった。飛行機と飛行場を軍に献納して愛国運動を主導し、42年衆議院議員に当選した。「1人の命を1機の飛行機に乗せて敵の軍艦1隻と変える」という概念を主張して神風自爆攻撃の理論的背景を提供したという。終戦後、極東国際軍事裁判でA級戦犯の容疑者に指定されたが3年間収監された後、不起訴処分を受けた。
釈放された笹川氏は競艇事業で富豪になり、これを基に62年日本財団(The Nippon Foundation)の前身である日本船舶振興会をつくった。日本財団は約2660億円の資産から発生する年間220億円程度の収益を予算に使う日本最大の財団だ。笹川氏は74年、米国の時事週刊誌タイムとのインタビューで「私は世界で最もお金持ちのファシストだ」と遠慮なく話したほどだ。
【コラム】安倍首相を抑え込むには(2)
釈放された笹川氏は競艇事業で富豪になり、これを基に62年日本財団(The Nippon Foundation)の前身である日本船舶振興会をつくった。日本財団は約2660億円の資産から発生する年間220億円程度の収益を予算に使う日本最大の財団だ。笹川氏は74年、米国の時事週刊誌タイムとのインタビューで「私は世界で最もお金持ちのファシストだ」と遠慮なく話したほどだ。
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