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【時論】韓国政府の研究開発のパラダイムを転換する時だ(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国政府の産業政策のうち最も重要な部分のひとつが企業の研究開発に資金を支援することだ。しかしこれからは戦略的に重要な分野を除いては企業に対する資金支援をできるだけ減らしていかなければならないようだ。なぜならいま政府が支援する研究はほとんどが短期的なもので、政府が支援しなくても企業で適当にできる部分が多いためだ。このほど韓国政府が10大核心素材事業のひとつとして集中支援することにしたリチウムイオンバッテリーもこの範疇に属していると言える。

また、政府支援が一方に傾けば支援を受けられなかった多くの企業は不利な立場で競争することになるので公正競争を阻害する。ある企業が1億ウォンの技術開発資金を支援されたとすれば、支援を受けられなかった企業は1億ウォンを稼ぐために50億ウォン程度の売り上げを上げなければならない。だが中小企業で売り上げを50億ウォン増やすのは決して容易なことでない。

さらに政府が支援するからと研究が自動で活性化するものでもない。技術開発にはお金が必要だが、お金よりさらに重要なのが精神力だ。未来指向的研究は生きるか死ぬかでやってこそ成功の可能性があるものだが、政府が支援する研究は研究意志が弱く成功の可能性が低くなるのが常だ。例えば飛行機の場合も米国政府の支援を受けた天文学者ラングレーの飛行機は川に突っ込んで失敗し、むしろ政府支援を受けられなかったライト兄弟が開発した飛行機は世界で初めて空を飛んだ。


政府が支援する場合、モラルハザードが起きたりもする。評価選定過程に専門性と責任性がなく、とんでもない企業が選ばれたり、研究結果に対しても評価がしっかりとされないためだ。最近政府の研究開発(R&D)資金が無駄に漏れているという報道があった。政府のお金は不明瞭な金という言葉が生じた背景も同様だ。

政府が本当にしっかりやらなければならないのは民間ができない国家課題研究だ。ここには武器開発、宇宙航空、科学捜査、天気予報のようなものがある。どんな技術を国が主導して開発するのかは国民、政府、国会が参加して優先順位を定める政治的決定が必要だ。政府は官庁別に国家的技術を開発しなければならない分野の予算を確保した後、責任を持って技術開発を主導すべきで,この過程に民間の参加ができるようにすることだ。



【時論】韓国政府の研究開発のパラダイムを転換する時だ(2)

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