公務員年金改革問題で神経戦を繰り広げている朴槿恵（パク・クネ）大統領とセヌリ党の金武星（キム・ムソン）代表、新政治民主連合の文在寅（ムン・ジェイン）代表が１日、一堂に会した。光州松汀（クァンジュソンジョン）駅で開かれた湖南（ホナム）高速鉄道（ＫＴＸ）開通式でだ。青瓦台（チョンワデ、大統領府）で開催された３者会談以来１５日ぶりだ。

この日、朴大統領と両代表は握手をしただけで、対話はしなかった。ただ、行事場所で隣の席に座った金代表と文代表の間では、原則的なレベルではあるものの公務員年金改革を話題した。金代表が「公務員年金改革を一度うまくやってみよう」という趣旨で話すと、文代表が「うまくやらなければ」と答えたという。

朴大統領は祝辞で、「企業都市、革新都市などとつながり、湖南（全羅道）の経済が大きな飛躍の機会を迎えることになるだろう」とし「国土均衡発展に大きな一歩となるはず」と述べた。続いて「今日開通した湖南高速鉄道が鉄道産業の海外進出の起爆剤になることを望む。韓国の鉄道は大陸に走っていかなければいけない」と強調した。


文代表は先月３０日に予定された光州地域現場最高委員会の日程を変更して開通式に出席した。湖南高速鉄道の建設が盧武鉉（ノ・ムヒョン）政権で決定されたからだ。金代表も劉承ミン院内代表が招集した「ＴＨＡＡＤ議員総会」の日程をキャンセルして開通式に出席した。

金代表と文代表は開通式に出席する直前まで、公務員年金改革をめぐり攻防を繰り広げた。金代表は午前に国会で開かれた会議で、「野党は“ぐずぐず政党”“周囲の顔色を見る政党”になってはいけない」とし「新政治連合と文代表に最も要求されるのは政治的な損益を問わず国民の未来を考える決断力だ」と述べた。「公務員票を意識して４・２９再・補選後に先送りしようという考えは絶対に容認されない」とも述べた。金代表は会議の直後、記者らに会い、「大統領が昨日もそのように訴え、我々の息子・娘たちの話をした。子どもがいない大統領がそのような話をするほどだ」とし、改革の緊急性を強調した。

すると文代表は光州で記者らに対し、「わが党は誠意を持って臨んでおり、むしろ与党がするべきことを果たしているか尋ねたい」と述べた。文代表は「利害関係者を説得するのは与党の責任ではないのか。今からでも議論を導く努力をしなければいけない」と話した。

開通式の後、千正培（チョン・ジョンベ）元議員（光州西乙）・鄭東泳（チョン・ドンヨン）元議員（ソウル冠岳乙）の出馬で危機を迎えた文代表は光州の「老人健康タウン」を訪問し、給食を手伝った。文代表は記者が「鄭東泳元議員が“野党交代”を出馬の名分とした」とし「これほどになると政治がやや空しくなる」と述べた。「全党大会後、わが党に国民の期待が集まっているが、第一野党を審判するというから誰のためのスローガンなのか分からない」と話しながらだ。金代表はこの日、遊説の日程を入れなかった。