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韓国銀行総裁「金利決定時はマクロ経済をまず考慮」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

李柱烈(イ・ジュヨル)総裁

「家計負債より景気を見る」。

韓国銀行の李柱烈(イ・ジュヨル)総裁が基準金利の方向に対するシグナルを送った。就任1周年を控え30日に開いた懇談会でのことだ。彼が付けた金利の方向指示器は上ではなく下を示した。

李総裁は今後金利決定の時には「(金融安定リスク要素より)成長・物価などマクロ経済状況の変化とその見通しを優先的に考慮する」と話した。彼は「マクロ経済リスクと金融安定リスクを常に悩んでいる。前回は成長と物価側を対応するのが必要と判断して金利を下げ、今後もマクロ経済変化をもう少し考慮しなければならない状況とみられる」と説明した。景気がさらに悪くなれば家計負債が増える副作用を甘受してでも基準金利をさらに低くすることもあるという話だ。


昨年4月1日に就任した李総裁は1年間で基準金利を3回下げた。セウォル号沈没事故と米国の量的緩和中断、欧州の景気低迷など内外で危機が重なったためだ。12日の引き下げ決定で基準金利は過去最低となる年1.75%まで低下した。

だが、景気の動きは依然として鈍い。昨年第4四半期の韓国経済は0.3%成長するのにとどまり、たばこの値上げ分を差し引いた消費者物価上昇率は2月にマイナスに転落した。李総裁は、「最近の不確実な内外の経済環境を考慮すると、韓国経済が短期間に現在の困難から抜け出すのは容易ではないだろう」と診断した。「通貨政策が万病に効く薬になれないというのは明らかなのに中央銀行に対する期待が過度に現れているのは韓国経済が置かれた現実がそれだけ厳しいため」とも指摘した。

韓国銀行は来月に経済見落としを修正して出す。1月に3.4%と発表した今年の国内総生産(GDP)成長率と1.9%と提示した消費者物価上昇率の予想値を引き下げる見通しだ。李総裁は「今月基準金利を下げ金融仲介支援貸付を拡大したのは成長率と物価上昇率が当初予想したルートを相当幅下回る可能性が大きくなったと判断したため」と説明した。また、「景気低迷とデフレに進む可能性は小さい」としながらも、「もし発生した時には費用と副作用があまりに大きいので常に警戒している」と強調した。

家計負債が急増することについては、「金融安定は通貨政策だけでできないこと」と明らかにした。





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