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【コラム】韓国経済の足を引っ張る石器時代の道徳律(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
文在寅(ムン・ジェイン)新政治民主連合代表が最近、「無償給食全面中断の不当性を知らせる契機にする」とし、選別福祉を主張する洪準杓(ホン・ジュンピョ)慶南知事と談判した。2人の政治家の間でいろいろな話が交わされた。文代表は「もう少し努力すれば制服まで提供できる」「子どもにご飯を少し食べさせようと」という言葉で無償給食論理を展開した。文代表のこうした言葉が視線を引いた理由がある。こういう言葉は「無償シリーズ」ポピュリズムはもちろん、分け合い、参与、愛、共同責任など我々の感性に触れる道徳律に基づいているからだ。

ところがこうした感性的な道徳律の根は、現生人類であるホモサピエンスの心理と本能が形成された石器時代の産物という人類学の説明に耳を傾ける必要がある。この時代の環境は2つの特徴がある。まず、原始人の社会的関係は血縁・部族などを中心にした30-150人ほどの非常に小さな集団に限定された。お互い顔を合わせながら指導者の温情主義的な命令に基づき狩猟採取生活をした。そのような生活は当時の環境によく適応したものだった。2つ目は、成長のない経済だった。それで原始人は仲間同士が分け合って食べながら愛情と連帯で一つになった。「目的が支配する」社会だった。私的な領域は馴染まないものだった。

分け合い、参与、共同責任、連帯感など感性的な道徳律は、石器時代の原始人が直面していた貧しく不足した生活と環境に適応した本能的な要素だった。したがって文代表の言葉とその言葉が前提とする暗黙的価値を自由主義の巨星フリードリッヒ・ハイエクは「原始的精神態度」とし、進化心理学の開拓者レダ・コスミデスは「石器時代の精神」と呼んだ。そのような本能的な価値は非常に貴重だ。それは「生物学的進化」を経て現代人の遺伝子の中にも深々と入り込んでいるが、家族、親戚、宗教・親睦・奉仕団体など顔をよく知る人同士が親しく交わる対面社会の貴重な基礎となるからだ。

【コラム】韓国経済の足を引っ張る石器時代の道徳律(2)

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