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【外から見る韓国】賃金引き上げをめぐる韓国政府の二重性(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
賃金問題が韓国でニュースだ。韓国政府は2つの戦場で賃金問題に対し強硬だ。政府は韓国ではさらに高い賃金を、韓国よりはるかに貧しい北朝鮮では賃金上限線を高めないという立場だ。韓国政府の勝算はそれほど大きくない。

朴槿恵(パク・クネ)政権は経済協力開発機構(OECD)平均に満たない経済成長率を高めるため最低賃金を高めようとする。労働者の財布にお金が入れば労働者が支出を増やすことになり、その結果固定化されている消費不足問題が解決されるという希望からだ。

賃金引き上げは景気浮揚を図る崔ギョン煥(チェ・ギョンファン)副首相の主要政策だ。先週彼はある昼食会で5大経済団体長と会い雇用主を説得するため熱弁を振るった。


新聞の見出しを見れば崔副首相の呼び掛けは大きな感興を呼び起こすことはできなかった。討論は熱かった。財界の人たちは懐疑的だった(十分に予想できることだ。クリスマスが好きな七面鳥を見たことがあるのか)。彼らはさまざまな理由を挙げた。「賃金引き上げは競争力を損ねる。特に中小企業は賃金負担のため解雇を断行しなければならないかもしれない」と…。

賃金が引き上げられれば強硬な労組が追加賃金引き上げを要求するという懸念も提起された。賃金引き上げは規制撤廃と労働市場の柔軟性向上などが含まれた改革パッケージの一部でなければならないという意見も出てきた。そうでないなら賃金は労使交渉に任せるべきということだ。

結局崔副首相は聞きたくない話ばかりをいっぱい聞いて席を立たなければならなかった。今後も会合が残っているが果たして何を成就するかは不透明だ。

率直に言えば韓国は相当に富裕な国なのに最低賃金は低い。2010年から毎年5~7%上がったが、まだ1時間当たり5580ウォン(約601円)にすぎない。1カ月を基準にすれば1000ドルを少し超える金額だ。

ソウルから北に1時間ばかり運転すると到達するそこでは1カ月に1000ドル稼ぐ人は貧しい人ではなく金持ちだ。北朝鮮住民の大部分がどれだけ稼いでいるかは正確にはわからない。推定するほかない。公式為替相場を適用すれば0に近い。ただ1カ所で南北の経済が会う。最後に生き残った南北合作プロジェクトである開城(ケソン)工業団地でだ。

開城工業団地で働く5万4000人の労働者は、北朝鮮基準では良い働き口を得ている。だが、彼らが受け取る賃金は世界で最低水準だ。それが開城工業団地の世界的競争力の秘訣で、韓国から124社の中小企業が進出した理由だ。



【外から見る韓国】賃金引き上げをめぐる韓国政府の二重性(2)

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