地図にない道を進む崔ギョン煥(チェ・ギョンファン)経済チームが道に迷ったのではないか心配だ。地図になかった新しい道を見つけることも、道を新しく作ることもできないまま“かわいそうな”韓国経済を引っ張りあちこち荒野を彷徨する格好だ。経済が回復するという気運はどこにも見られず、いまや経済を回復させるという目標すらぼんやりと薄れている。気力の尽きた韓国経済を鷹の目で見つめる観察者はぞろぞろと韓国経済の成長見通しを引き下げ始めた。このまま行けば当分は韓国経済に回復の見込みはあまりないようだとの判断からだ。
地図にない道を進むとは言ったが、崔ギョン煥経済チームは地図の外にそれほど遠くへ行くこともできなかった。景気浮揚のために拡張的財政金融手段を総動員すると話したが、実際には財政支出を画期的に増やすこともできなかったし、政策金融を大きく放出したのでもない。税金が得られないので財政資金をさらに動員する余力もなく、国策金融機関を動員した金融支援もどれだけしたのか集計さえできないほどだ。これまでやったことはいくつかの不動産関連規制何種類を緩和し、韓国銀行をやり込めて基準金利を3回下げただけだ。それでも不動産取り引きがやや回復する兆しを見せ、景気がこれ以上悪化しないことだけでも幸いといえば幸いだろう。しかしそれを持って地図にないところを進んだ成果というには決まりが悪いこの上ない。
この間に韓国政府は福祉・増税論争に巻き込まれ右往左往し、年末調整問題が起きるとびっくりして「地図にない」非課税・減免の遡及適用という悪い先例だけ残した。経済政策に対する確信がないので原則を守りにくく、原則が崩れるので信頼すら失う格好だ。
最近崔ギョン煥経済副首相は再び地図にない道に出た。あちこちさ迷っても道が見つからないので今回は企業に道を探せと背中を押したのだ。崔副首相は経済団体長を呼んで賃金引き上げを要請し、中小企業の賃金引き上げ余力を高めるために納品単価も上げるよう求めた。ここで党・政府・青瓦台(チョンワデ、大統領府)は最低賃金引き上げが必要ということに合意したという。大企業が自らの従業員の賃金も上げ、下請け企業が最低賃金を上げられるよう納品単価も上げろという話だ。内需拡大のためには家計消費が増えなければならず、消費を増やすには家計が使うお金がなければならないが、これが不如意のためひとまず無理にでも賃金を上げ消費を促進してみようということだ。いわゆる「所得主導成長論」だ。しかしこの理論は論理的にその因果関係は明確に立証されておらず、果たして日米の処方が韓国の現実にも通じるかは疑問だ。所得主導成長論は内的整合性と外的適合性とも不十分な主張にすぎない。
【コラム】道に迷った韓国経済(2)
地図にない道を進むとは言ったが、崔ギョン煥経済チームは地図の外にそれほど遠くへ行くこともできなかった。景気浮揚のために拡張的財政金融手段を総動員すると話したが、実際には財政支出を画期的に増やすこともできなかったし、政策金融を大きく放出したのでもない。税金が得られないので財政資金をさらに動員する余力もなく、国策金融機関を動員した金融支援もどれだけしたのか集計さえできないほどだ。これまでやったことはいくつかの不動産関連規制何種類を緩和し、韓国銀行をやり込めて基準金利を3回下げただけだ。それでも不動産取り引きがやや回復する兆しを見せ、景気がこれ以上悪化しないことだけでも幸いといえば幸いだろう。しかしそれを持って地図にないところを進んだ成果というには決まりが悪いこの上ない。
この間に韓国政府は福祉・増税論争に巻き込まれ右往左往し、年末調整問題が起きるとびっくりして「地図にない」非課税・減免の遡及適用という悪い先例だけ残した。経済政策に対する確信がないので原則を守りにくく、原則が崩れるので信頼すら失う格好だ。
最近崔ギョン煥経済副首相は再び地図にない道に出た。あちこちさ迷っても道が見つからないので今回は企業に道を探せと背中を押したのだ。崔副首相は経済団体長を呼んで賃金引き上げを要請し、中小企業の賃金引き上げ余力を高めるために納品単価も上げるよう求めた。ここで党・政府・青瓦台(チョンワデ、大統領府)は最低賃金引き上げが必要ということに合意したという。大企業が自らの従業員の賃金も上げ、下請け企業が最低賃金を上げられるよう納品単価も上げろという話だ。内需拡大のためには家計消費が増えなければならず、消費を増やすには家計が使うお金がなければならないが、これが不如意のためひとまず無理にでも賃金を上げ消費を促進してみようということだ。いわゆる「所得主導成長論」だ。しかしこの理論は論理的にその因果関係は明確に立証されておらず、果たして日米の処方が韓国の現実にも通じるかは疑問だ。所得主導成長論は内的整合性と外的適合性とも不十分な主張にすぎない。
【コラム】道に迷った韓国経済(2)
この記事を読んで…