地図にない道を進むとは言ったが、崔ギョン煥経済チームは地図の外にそれほど遠くへ行くこともできなかった。景気浮揚のために拡張的財政金融手段を総動員すると話したが、実際には財政支出を画期的に増やすこともできなかったし、政策金融を大きく放出したのでもない。税金が得られないので財政資金をさらに動員する余力もなく、国策金融機関を動員した金融支援もどれだけしたのか集計さえできないほどだ。これまでやったことはいくつかの不動産関連規制何種類を緩和し、韓国銀行をやり込めて基準金利を3回下げただけだ。それでも不動産取り引きがやや回復する兆しを見せ、景気がこれ以上悪化しないことだけでも幸いといえば幸いだろう。しかしそれを持って地図にないところを進んだ成果というには決まりが悪いこの上ない。
この間に韓国政府は福祉・増税論争に巻き込まれ右往左往し、年末調整問題が起きるとびっくりして「地図にない」非課税・減免の遡及適用という悪い先例だけ残した。経済政策に対する確信がないので原則を守りにくく、原則が崩れるので信頼すら失う格好だ。
【コラム】道に迷った韓国経済(2)