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韓国安保イシューTHAAD、2年間放置して外交問題に膨らむ

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

中国の劉建超外務次官補が16日、外交部を訪問し、趙太庸(チョ・テヨン)第1次官と李京秀(イ・ギョンス)次官補に会った。劉外務次官補は18日に日本で開かれる日中安保対話に出席する。

韓国外交部の見方が外れた。訪韓中の中国の劉建超外務次官補がこれほどはっきりとTHAAD(高高度ミサイル防衛体系)配備に憂慮の声を出すと予想していた外交部当局者はいなかった。

しかし劉建超外務次官補は16日、李京秀(イ・ギョンス)外交部次官補に会い、「THAADに対する中国側の関心と憂慮を重視してほしい」と直接的に反対の立場を明らかにした。韓国の記者らに対しては「THAAD問題に関して率直かつ自由な対話をし、中国の考えを伝えた」とも述べた。外交慣例上、調整された内容以外の発言は該当国でしないのが慣例だが、今回は違った。

外交部庁舎を離れた劉建超次官補は国会も訪問し、羅卿ウォン(ナ・ギョンウォン)国会外交統一委員長に会った。この席でも劉建超次官補はTHAAD問題を取り上げ、青瓦台(チョンワデ、大統領府)の朱鉄基(チュ・チョルギ)外交安保首席秘書官とも非公開で面談した。あたかもTHAAD反対広報大使のように動いた。


外交部は当惑を隠せなかった。しかし軍事問題を外交問題に変えてしまったのは政府だという指摘が多い。在韓米軍が軍事武器を導入する際に論議を呼ぶことはほとんどない。しかしTHAADは例外だった。北朝鮮が各種ミサイルを動員して武力示威をしてきたのは昨今のことではないが、国防部と外交部が声を出さず「戦略的あいまい性」を前面に出す間、米国の胸中を読み取れなかったという指摘が出ている。

韓国があいまいな態度を維持する間、米国は12日、「すでにTHAAD配備を念頭に置いて候補地調査をした」と述べ、先にTHAAD問題を取り上げた。こうした米国の態度はまた中国を刺激し、ついに劉建超外務次官補が韓国でTHAADに反対する動きを見せた。いわゆる韓国の「戦略的あいまい性」という外交的な接近が同盟外交に負担を抱かせえたといことだ。

韓米連合司令部で勤務した経験がある予備役将軍は「1992年に撤収した核兵器を持ち込む時もこうした論議はなかった」とし「THAADは安保レベルで接近する必要があった」と述べた。キム・ジョンデ「ディフェンス21プラス」編集長は「米国がTHAADの韓国配備を(2013年に)検討し始めてから2年という時間があったが、きちんと対応できずタイミングを逃した」と話した。

匿名を求めた元外交官は「戦略的あいまい性というのは、米国にも中国にも疑心を抱かせる表現」とし「率直に話ができない関係なら強固な同盟関係とは言えない」と述べた。同盟の基礎は結局、軍事分野であるだけに、より率直な対話と協議が必要だったということだ。また「米国と中国が解決するよう韓国は判断を先延ばしするような行動から抜け出し、安保的な側面で判断し、米国と中国の双方の信頼を得られるよう率直な対話が必要な時点」と強調した。

しかし国防部の当局者は「韓半島(朝鮮半島)安保環境を考慮した米国の立場と、THAADの韓国配備に対する中国の憂慮を十分に知っている」としながらも「このような状況で我々が動くのは望ましくないというのが政府の判断」と説明した。米国と中国の圧力にもかかわらず「戦略的あいまい性」は維持するということだ。



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