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俳優キアヌ・リーブス「恋人と死別し苦痛を克服した男…まさに私」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

新作映画『ジョン・ウィック』(21日公開)で冷酷な殺し屋訳を熱演した俳優のキアヌ・リーブス。〔写真提供=ラ・ヒチャン(STUDIO 706)〕

一時期、ひげを伸ばし放題にして街を徘徊する「ホームレス俳優」と呼ばれた。俳優としてもう下り坂だという冷酷な評価も付いて回った。映画『スピード』(1994、ヤン・デ・ボン監督)と『マトリックス』シリーズ(1999~2003、ラリー&アンディ・ウォシャウスキー監督)でヒーローとして活躍した俳優キアヌ・リーブス(51)のことだ。ハリウッドの主演俳優として一時大きな存在感をアピールしていた彼が、新作『ジョン・ウィック』(原題、21日公開、デヴィッド・リーチ、チャド・スタエルスキー監督)の広報のために来韓した。2008年『フェイクシティ ある男のルール』(デヴィッド・エアー監督)以降、2回目の訪韓となる。8日、JWマリオット・ホテル・ソウルで開かれた記者会見場に予定時刻より遅れて到着した彼は、韓国語で「ミアナムニダ(すみません)」という挨拶で話し始めた。

『ジョン・ウィック』は、妻の最後の贈り物だった子犬を無慈悲な一党によって殺された後、復しゅうを誓った一人の男の物語だ。男にとってこの子犬は妻を追憶する唯一の存在だった。

キアヌ・リーブスはこの映画で冷酷な殺し屋のジョン・ウィック役を演じた。劇中、彼はカンフーと銃が結びついたのはガンフー(Gun-fu)アクションでスクリーンを圧倒する。最近、『47RONIN』(2013、カール・リンシュ監督)等の出演作が不発だったため、今回の映画で見せた迫力あるアクションは彼の復活を宣言しているようだった。キアヌ・リーブスは「『ジョン・ウィック』は単なる復しゅうに関する映画ではない。大切な存在を失うことになった人がその苦痛をどのように克服していくかを見せる作品」と説明した。アクションだけでなく人物の内面にも迫る演技を重要視していたということだ。キアヌ・リーブスはすでに齢50を越えたが、作品では依然と鍛えられた筋肉質の体でアクションを消化している。彼は「若い頃のような素早い動作は簡単ではなかった」としつつも「だが、これまでの経験が私の武器になった。『マトリックス』シリーズに出演した経験が今の私をつくった」と話した。


映画の中の“能力者”ではなく現実生活のキアヌ・リーブスは、2001年に恋人のジェニファー・サイムと死別した後、傷心の時間を過ごしてきた。サイムは妊娠8カ月で流産し、その悲しみから抜け出す前に交通事故によって亡くなった。そのこともあり、キアヌ・リーブスはホームレスとして生活するところをたびたび目撃された。そのうえ、彼のいくつかの出演映画は評壇の酷評に苦しめられ、興行成績も低調だった。俳優として命運が尽きたかのように見えた。しかし、『ジョン・ウィック』では彼の底力を遺憾なく見せている。「映画を撮影しながら楽しく仕事をすることがいかに大切なことなのか改めて気がついた」という彼の言葉からは自信がにじみ出ていた。



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