モナミや東亜鉛筆はおなじみのブランドだ。だが、これらの製品を文具店で探すのは容易なことではない。年間730億ウォン(約78億円)規模の筆記具市場の97%を外国企業が占めているためだ。
6日、ソウル・光化門(クァンファムン)にある教保(キョボ)文庫の文具コーナー。ある女子学生が「書き味が良い」として手にしたペンは日本のゼブラの製品だった。この売り場にある14社89ブランドの筆記具のうち韓国のブランドはたった2つだけだった。大部分が日本やドイツの製品だ。文具メーカーのモーニンググローリー関係者は、「先進国企業の高額製品と中国や東南アジア製の低価格製品に挟まれ韓国製品の位置付けはあいまいな状態」と話した。
陳列台から押し出されている韓国製品の危機は海外市場にだけあるのではない。韓国国内市場でも産業用製品から文具類のような生活用品まで、立地はますます狭くなっている。価格に比べ性能が良い製品までは到達したが、お金をもっと払ってでも買いたい最高製品の隊列までは上ることができなかったためだ。
化けの皮がはがれ売り場から追い出されているのは文具だけでない。機械、鉄鋼、自動車、ITなど、韓国の7大主力品目の世界の輸出市場でのシェアは2000年の3.4%から2013年には4.7%に小幅に上昇した。しかし同じ期間に中国製のシェアは2.2%から11.7%に急上昇した。日本も5.3%と韓国より依然として高い。
現代経済研究院のチュ・ウォン首席研究委員は、「日本は円安を通じ価格競争力を高め、中国はITとバイオなど新事業を積極的に育成中だ。今年は韓国製品のシェアがさらに落ちる可能性が大きい」と懸念する。国家戦略技術ではすでに中国が韓国を大きくリードしている分野が少なくない。韓国より中国の技術が7.2年も先行している宇宙ロケット、3.8年先行する未来型航空機、1.5年先行する資源開発処理技術などが代表的だ。
さらに石油精製・化学では韓国企業が1兆ウォンをかけて工場設備を増やせば海外企業が最大500億ウォンを何もせずに儲けて行く。エクソンモービル・リサーチ・アンド・エンジニアリング、シェル・グローバル・ソリューションズなど先進企業が工程設計技術の特許をそれぞれ3000件以上保有しているためだ。韓国企業が保有する設備の99%がこうした状況だ。
中国も後発走者であるのは同じだ。しかし韓国よりも素早く、はるかに以前から準備をしてきている。中国最大の石油企業のシノペックはすでに高付加価値ガソリンを生産できる生産工程(高度化設備)を独自設計するのに成功した。1956年に始まった中国政府の研究開発支援が光を見たのだ。
こうした格差を一気に減らしたり逆転させられる現実的代案は企業の買収合併だ。昨年上半期に世界の買収合併規模が1兆7700億ドルと1年前より73%も増えたのにはこうした背景がある。しかし韓国企業はこれさえも遅れを取っている。資金がなかったわけではない。国民年金基金と企業が半分ずつ出資して設立したコーポレートパートナーシップファンドはその気になれば約9兆ウォンを動員できる状態だ。だが、2011年から昨年まで企業と国民年金が互いに取り決めた金額で実際に執行されたのは10%水準にすぎない。
市場経済制度研究所のキム・イソク所長は、「高度成長の基盤となった果敢な突破力と企業家精神がますます弱くなっている。今年は経済革新ができる最後の機会という危機意識を政府と企業ともに持たなければならない」と話した。
6日、ソウル・光化門(クァンファムン)にある教保(キョボ)文庫の文具コーナー。ある女子学生が「書き味が良い」として手にしたペンは日本のゼブラの製品だった。この売り場にある14社89ブランドの筆記具のうち韓国のブランドはたった2つだけだった。大部分が日本やドイツの製品だ。文具メーカーのモーニンググローリー関係者は、「先進国企業の高額製品と中国や東南アジア製の低価格製品に挟まれ韓国製品の位置付けはあいまいな状態」と話した。
陳列台から押し出されている韓国製品の危機は海外市場にだけあるのではない。韓国国内市場でも産業用製品から文具類のような生活用品まで、立地はますます狭くなっている。価格に比べ性能が良い製品までは到達したが、お金をもっと払ってでも買いたい最高製品の隊列までは上ることができなかったためだ。
化けの皮がはがれ売り場から追い出されているのは文具だけでない。機械、鉄鋼、自動車、ITなど、韓国の7大主力品目の世界の輸出市場でのシェアは2000年の3.4%から2013年には4.7%に小幅に上昇した。しかし同じ期間に中国製のシェアは2.2%から11.7%に急上昇した。日本も5.3%と韓国より依然として高い。
現代経済研究院のチュ・ウォン首席研究委員は、「日本は円安を通じ価格競争力を高め、中国はITとバイオなど新事業を積極的に育成中だ。今年は韓国製品のシェアがさらに落ちる可能性が大きい」と懸念する。国家戦略技術ではすでに中国が韓国を大きくリードしている分野が少なくない。韓国より中国の技術が7.2年も先行している宇宙ロケット、3.8年先行する未来型航空機、1.5年先行する資源開発処理技術などが代表的だ。
さらに石油精製・化学では韓国企業が1兆ウォンをかけて工場設備を増やせば海外企業が最大500億ウォンを何もせずに儲けて行く。エクソンモービル・リサーチ・アンド・エンジニアリング、シェル・グローバル・ソリューションズなど先進企業が工程設計技術の特許をそれぞれ3000件以上保有しているためだ。韓国企業が保有する設備の99%がこうした状況だ。
中国も後発走者であるのは同じだ。しかし韓国よりも素早く、はるかに以前から準備をしてきている。中国最大の石油企業のシノペックはすでに高付加価値ガソリンを生産できる生産工程(高度化設備)を独自設計するのに成功した。1956年に始まった中国政府の研究開発支援が光を見たのだ。
こうした格差を一気に減らしたり逆転させられる現実的代案は企業の買収合併だ。昨年上半期に世界の買収合併規模が1兆7700億ドルと1年前より73%も増えたのにはこうした背景がある。しかし韓国企業はこれさえも遅れを取っている。資金がなかったわけではない。国民年金基金と企業が半分ずつ出資して設立したコーポレートパートナーシップファンドはその気になれば約9兆ウォンを動員できる状態だ。だが、2011年から昨年まで企業と国民年金が互いに取り決めた金額で実際に執行されたのは10%水準にすぎない。
市場経済制度研究所のキム・イソク所長は、「高度成長の基盤となった果敢な突破力と企業家精神がますます弱くなっている。今年は経済革新ができる最後の機会という危機意識を政府と企業ともに持たなければならない」と話した。
この記事を読んで…