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【コラム】いまだに「民族」時代?=韓国(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「私たちは民族中興の歴史的使命を帯びてこの地に生まれた」。1968年に公布された国民教育憲章は名文だった。国家と民族のために教育にまい進しろという、その抽象のような命令は46年が過ぎた今でもさらさら覚えているほどだ。民族国家の統一独立と富国化の夢が初めて表明されたのは120年前の甲午政権の「教育立国調書」だった。「国家中興の大功を成そうとするが、君たち臣民は忠君愛国する気持ちで徳養・体養・智養を育てよ」と記した。智徳体の培養は、民族の隆盛のための崇高な義務に規定された。

民族はまさにそのような状況で発明された。帝国の隙間で国家存立が危うかった時、知識人は歴史的・文化的な血縁共同体として民族の不滅性に注目した。列強の侵略に対する朝鮮の対応だった。日本は天皇を頂点として万世一系という天皇民族主義を発明し、崩壊直前の中国は中華民族に初めて目を開いた。申采浩(シン・チェホ)先生が『東史綱目』をふところに抱いて民族の痕跡を探して満州一帯をさ迷った。沿海州や遼東地域で繰り広げられた民族の息遣いは、彼を熱狂させるのには充分だった。

第2次世界大戦後、植民と敗戦の傷を抱えて元の場所に戻った韓日中の3国が帰依する所は、やはり民族主義であった。3国の民族主義が激しく衝突しないのは、米国が主導した冷戦のおかげだったし、戦犯国の日本が息を殺していたためだ。ところで脱冷戦時代が開幕すると隠れていた足の爪をむずむずと出し始めた。安倍政権の発言と行動には攻撃的・敵対的な指向が充満している一方、被害国の中国と韓国の民族主義は防御的指向が濃厚だ。中国の「大国崛起」に日本が四周警戒に入るだけのことはするが、世界で民族戦線に火炎が出る最も危険な地域が北東アジアだという特別な韓国の現実を喚起したい。グローバル化時代を「民族主義」で一貫している2つの強大国の隙間に依然として挟まったまま、韓国もやはり「民族主義」を最善の防御膜にして張り巡らしているのが事実だということだ。


先週、中国西安で北京を経て丹東に移動しながら、そんなふうに考えた。大西部開発の主役である高速鉄道は、韓国のKTXよりも広くて速かった。西はチベット高原、天山山脈、新疆地域に伸びて北はゴビ砂漠、南の雲南省を合わせた動脈にしたがって「亜州夢」を叫ぶ韜光養晦(とうこうようかい)の夢が着々と実行されていた。時速300キロの速度でビュンビュンとかすめる高層ビルが南京大虐殺を放映するテレビ場面と重なった。何と30万人が屠殺された1937年12月13日を、中国人がどうして忘れられるだろうか。習近平・中国国家主席は今年初めて国家記念日に指定して追悼式を挙行したが、「歴史的事実は狡猾な言葉で否定したからといって消えるものではない」と一喝した。同じ時刻、東京は総選挙の遊説で熱くなっていた。戦争ができる国、すなわち平和憲法改正のために衆議院の議席3分の2を確保しようとする安倍首相の政治的な賭けはひとまず成功した。



【コラム】いまだに「民族」時代?=韓国(2)

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