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【旅行】美術館に展示品がない…自然そのものが作品(2)…安藤忠雄のbONTE MUSEUM

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

1、光がよく入るように設計されたbONTE MUSEUM第2博物館。2、インスタレーション美術家である草間彌生氏の作品を展示している第3博物館

安藤忠雄氏は韓国が愛する建築家であり、韓国を愛する建築家だ。

2年前に済州(チェジュ)中山間地域に開館したbONTE MUSEUM〔本態(ボンテ)博物館〕はソプチコジ(渉地岬)のフェニックス・アイルランド内にあるGLASS HOUSE(グラスハウス)、Genius Loci(ジーニアスロサイ)に次ぐ安藤氏の3つ目の済州道作品だ。bONTE MUSEUMは故・鄭夢禹(チョン・モンウ)現代アルミニウム会長の夫人であるイ・ヘンジャ氏(68)が設立した博物館だ。故ペク・ナムジュン(ナム・ジュン・パイク)のビデオアートなど数億ウォンの値をつける高価な芸術品と共に安藤氏の息づかいを感じることができる。

安藤氏は「人間と自然、空間の合一点を見つけるのが建築」と強調する建築家だ。安藤氏の作品はいつもそうであるように、bONTE MUSEUMにも彼の建築哲学が貫ぬかれている。済州の中山間地域の地形を最大限に生かしながら博物館の建物が建てられている。


傾斜地の前後に建てられた第1博物館と第2博物館は、同じ2階建て建造物なのに高さが違った。屈曲した傾斜面を削らず建物をつくったためだ。もう少し高い場所にある第2博物館は遠く山房山(サンバンサン)と馬羅島(マラド)を眺めるように南向に窓をつけた。また、敷地が低く遠くまで見通すことのできない第1博物館には博物館の前に人工湖を配置してバランスを取った。安藤氏が済州中山間地域を「光がよく入り海の展望がすばらしい空間」と解釈したことを物語っている。

「露出コンクリートや光など、安藤忠雄の特徴がすべて現れていて、済州の自然とも調和を作り出しているところです」。キム・ソンヒ館長(41)の解釈もほぼ同じだった。露出コンクリートで締め切られた建物が冷たい印象を与える半面、四方から自然光が入ってくる室内からは温もりが感じられた。展示場に窓をつけたのも独特に映った。博物館の展示場は展示品の保存・管理を理由に窓を設置しないのが普通だ。しかし、ここでは展示場の内部に太陽の光が差しこむ場所に、土器や磁器などが置かれているが、太陽の位置や強さによって土器や磁器の色と影が刻一刻と変化する。

◆利用情報=bONTE MUSEUM(bontemuseum.com)は伝統民芸品が展示されている第1博物館、現代美術作品が展示された第2博物館と別館の第3博物館に分かれている。現代美術品をはじめ、イ・ヘンジャ氏が30年以上かけて収集した伝統民芸品数百点が展示されている。第3博物館では、12月15日まで「草間彌生展」が開催されている。大人1万8000ウォン、子ども1万ウォン/午前10時~午後6時/064-792-8108



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