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【コラム】東アジア領土紛争と欧州式解決法=韓国(1)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
今年は第1次世界大戦が起きてから100年になる年だ。11日はこの巨大な惨劇が、勃発から4年後の1918年に終結した記念日だ。

多くの専門家は21世紀の東アジアが不幸にも最初の世界大戦に巻き込まれた100年前の欧州と似た局面だと指摘する。衰退する日本とロシア、急浮上する中国、そして既得権を守ろうとする米国が言い争う姿が似ていた。

国ごとに民族主義勢力が勢力を伸ばしながら軍備競争に火がついて、東アジア安保に暗雲が立ち込めている。


私たちが歴史を学ぶ理由は、過去から教訓を得て良い未来をつくるためだ。第1次世界大戦はオーストリア皇太子を相手にした偶発的な暗殺事件が、軍事同盟国の間に連合をつくらせて未曾有の大戦へと発展したケースだ。

東アジアも同じだ。中国が米国や日本と全面戦争を行う意図はないとしても、小さな紛争が予期せぬやり方で広がる可能性を排除することは難しい。

太平洋に散在する島々をめぐる領土紛争は、そのような大きな紛争を触発する引き金になる恐れがある。

中国と日本間の釣魚島・尖閣諸島紛争や中国・フィリピン・ベトナム・台湾・マレーシア・ブルネイが各自の領有権を主張する南沙・西沙群島は、制限的規模の領土紛争だが民族の自尊心が関わる象徴性のために地域内の平和に大きな脅威となっている。

このようにさまざまな国々が主権を主張する領土争いは、典型的なゼロサムゲームだ。主権が持つ絶対的・排他的属性のために自分の島は他人の領土にはなれず、他人が占めれば自分は損をするゲームだ。未来に問題を先延ばしすることはできるが、時間が過ぎれば紛争が解決されるものでもない。

永遠の対決の火種を除去する方法はないだろうか。

2度の世界大戦を行ったあげく、統合を成功させた欧州からその糸口を見つけることができる。

欧州は1950年代に石炭・鉄鋼部門で各国が主権の一部を譲渡して共同管理することによって統合の最初の一歩を踏み入れた。引き続き産業や貨幣・軍事部門へと統合の範囲を広げて欧州連合(EU)という実体を形成した。欧州統合では各国の主権を集めた「水たまり、プール(pool)」概念が核心的な役割をした。

社会学者アンソニー・ギデンズは最近『欧州の未来を語る(Turbulent and Mighty Continent:What Future for Europe?)』という著書で、これを「主権の足し算」と呼んだ。市場が支配するグローバル化の波に萎縮した国家主権を「集める(pooling)」ことで取り戻すことができたという説明だ。(中央SUNDAY第400号)



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