韓国の消費者は韓国ブランドの製品を海外の消費者より高く買っているという議論が広がっている。海外直接購入が流行し、端末流通構造改善法が契機になった。高額なスマートフォンに対する補助金が減りメーカーの販売価格がやり玉に挙げられたのだ。クリック１回で内外の価格を比較できるため少数の消費者同士の噂の水準も超えた。崔成俊（チェ・ソンジュン）放送通信委員長は１４日の国政監査に出席し、「端末価格引き下げ策を求めるよう努力する」と話した。しかし企業は「同級製品でも韓国で販売する製品の仕様がはるかに良く、税金などを考慮すれば出庫価格は似ている」と説明している。

◇どれだけの違いが生じるのか＝スマートフォンの名目価格は海外が安い。米アマゾンではギャラクシーＳ５（ＳＭ－Ｇ９００Ｆ）を５９９．９９ドルで売る。ここに韓国と同じく１０％の付加価値税を付け１４日の為替相場で換算すると７０万１７６６ウォンだ。同仕様のギャラクシーＳ５（ＳＭ－Ｇ９００Ｓ）の韓国での出庫価格は８６万６８００ウォンだ。

テレビも同様だ。サムスン電子の６０インチのテレビ（Ｈ６３５０）は韓国でのインターネット最安値が２２０万ウォンだ。米アマゾンのサイト価格に税金を加えると約１５７万ウォンだ。ここに配送料と関税などを考慮すると２００万ウォンほどで居間に設置することができる。自動車の価格差も相変わらずだ。韓国で５５１０万ウォンの現代自動車「ジェネシスＧ３８０エクスクルーシブ」は米国で４０４１万ウォンで売られる。米国が３６％安いわけだ。


外国製品も韓国だけで高いという不満は少なくない。ポテトチップスの「プリングルス・オニオン味」の１００グラム当たり価格は米国が９３６ウォン（税別）で、韓国の公式輸入価格２４５５ウォンの半分に満たない。韓国内でも違いが生じる。イーマートが並行輸入して売る価格は１７６３ウォンだ。輸入ファッション・雑貨は価格差によりすでに直接購入が一般化しているほどだ。韓国消費生活研究院のキム・ヨンファ院長は「独占輸入販売権を持つ企業が価格面で横暴に振る舞えば消費者が被害を受けるほかない構造だ」と指摘する。

一方、韓国の方が安い製品もある。現代自動車「アバンテ」は米国で売っている１８００ｃｃモデルが１９３９万ウォン、韓国で売る１６００ｃｃモデルが１５４５万ウォンだ。排気量に比例して価格を再計算しても韓国の価格は安い方だ。現代自動車関係者は「米国市場で競争力を確保したアバンテは米国の準中型車両で最も高い価格だ」と話した。



韓国製品、海外直接購入のほうが安い？…「価格だけの比較は無理がある」（２）