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【中央時評】忠武公が今の韓国軍を見たら(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
12隻の船で300隻余りの倭軍と相対して戦った李舜臣(イ・スンシン)将軍の勝利記を扱った映画『鳴梁(ミョンリャン)』。謀略によって漢陽(ハンヤン)に強制連行され、元均(ウォンギュン)が漆川梁(チルチョンリャン)海戦で大敗するなど最悪の状況でも忠武公は明の軍事的支援なしに朝鮮水軍だけで鳴梁海戦での奇跡的な大勝を引き出した。秘訣は「必死則生必生則死」だった。死を覚悟して戦うものは生き、生きようと思うものは死ぬという将軍の一言が兵士たちの恐れを勇気に変えて勝利を導いたのだ。

500年余りが過ぎた今、わが韓国軍の現実はどうか。北朝鮮に比べ少なくても数倍、多ければ数十倍の国防予算をつぎ込んでいるが、韓米同盟と米軍の支援なしには戦争勝利はさておき対北朝鮮の軍事的抑制さえままならないというのが今日の韓国軍の姿だ。これを見せる代表的な例が、まさに戦時作戦統制権の返還問題だろう。

2015年に予定された戦作権還収を2020年に遅らせるといっていたが、最近になって最初から還収時期を固定しない方向で協議を進行中だという話が聞こえてくる。北朝鮮体制の安定性と政策決定予測性、北朝鮮の核とミサイル戦力に対する韓国側の対応能力の構築現況、戦作権還収以後の韓国軍の韓半島(朝鮮半島)戦区での連合作戦能力などを見ながら還収時期を最終決定しようというのが韓国軍当局の立場であるようだ。


しかし戦作権還収の本質は何か。一言で要約するなら韓国軍が主力を担って米軍が支援的役割を受け持つ極めて正常な関係の調整だ。しかしまるで戦作権の還収が行われれば在韓米軍が撤収して同盟が崩れ、直ちに戦争が広がると憂慮しながら米国にすがっているような局面だ。

それだけではない。北朝鮮の軍事挑発が頻繁になるとすぐに1992年に解体された韓米連合野戦軍司令部を22年ぶりに再び韓米連合軍司令部団の形態で創設し、在韓米軍兵力の一部を漢江(ハンガン)以北に残留させ続けるという報道が出てくる。それに加えて高高度ミサイル防衛体系(サード、THAAD)の韓国配置も既定事実化される雰囲気だ。

特に韓国軍主導で戦争を抑制し、北朝鮮の全面戦争に備えるということが主な目標だった8月の乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン(UFG)韓米合同軍事演習でも、米軍に対する過度な依存傾向が深刻な問題点と指摘されたという話も聞こえる。戦作権の還収日程が近づきながら減らすべき韓国軍の対米依存がむしろ深刻化しているという逆説に注目する必要がある。



【中央時評】忠武公が今の韓国軍を見たら(2)

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