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【噴水台】「私が誰かって? 市民、納税者です」=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
2人に1人はびっくりして腰を抜かすだろう。一方は国会議員だと権力を盾に暴言を吐いたと主張する。もう一方は暴言は吐いてないと反論する。その「後者」がプライドを捨て謝った(何が悪かったのかは明確ではない)。相手は謝罪に心がこもってないと思っている。

韓国の話ではない。英国下院議員アンドリュー・ミッチェルと警察官トビー・ローランドのことだ。事件は2012年9月19日に起きた。政権与党(保守党)下院院内幹事長だったミッチェルは首相官邸があるダウニング街のゲートでローランドと言い争いになった。自転車に乗ったまま通れるように正門を開くよう求めたが、ミッチェルに自転車から降りて隣の門から出て行くようにとローランドが指示したのが発端になった。英国では自転車に乗る議員が多い。議事堂と議員会館に議員用の駐車場がない〔自転車に乗って通う韓国の議員には崇礼門(スンネムン、南大門)でも開けてやりたい〕。

ローランドは「ミッチェルが『身分をわきまえろ。世の中は君たちが支配するのではない、このXX(Fで始まる悪口)平民(plebs)が!』と言った」と報告した。いわゆる「平民ゲート」の始まりだ。事件がメディアを通じて伝えられると、ミッチェルは警察官を尊重しなかった態度に対して公開謝罪し、院内代表職から退いた。首相・長官も警察の公務的指示に従わなければならないのがこの国の常識だ。


ミッチェルは「平民」という単語は決して使わなかったと粘った。真相究明のための捜査が行われ、身分を隠したまま「周辺市民もミッチェルの発言を聞いた」とメディアに偽りの情報提供をした同僚警察官が懲役1年の刑を宣告されるなど事件が大きくなった。現場を映した閉回路TV(CCTV)映像を見ると、真実はミッチェルとローランドの2人にしか分からない。ローランドは4月、ミッチェルを相手取り20万ポンド(約3556万円)の損害賠償を請求する訴訟を起こした。

ここからは韓国のことだ。セウォル号遺族暴行事件の目撃者は、新政治民主連合の金玄(キム・ヒョン)国会議員が代行運転手に「お前、どこ行くんだ…所属(代行運転会社)はどこだ…名刺見せてみろ」と話したのが事件の原因になったと主張する。「甲質(訳註:相手より自分が偉いと考え行動すること)」〔表蒼園(ピョ・チャンウォン)元警察大教授の表現〕と指摘されている根拠だ。金議員は「よく覚えてないが、タメ口は使わなかった」と釈明している。彼の質問に、代わりに答えるとこのようになる。代行運転手のイ氏は稼ぎのために他のお客さんを探しに行くところだった。そして彼は市民であり、議員の歳費を出している納税者だ。



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