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「この土地逃せば機会ない」10兆を自ら決めた現代車会長(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「お金の問題ではない。」

鄭夢九(チョン・モング、76)現代自動車グループ会長は金額を提示した実務陣に手を振って拒絶を示した。実務陣は下限4兆4000億ウォン(約4598億円)、上限5兆1000億ウォンの3種類のカードを提示した。サムスングループの動向に関する報告もした。しかし鄭会長は注視しなかったという。皆が「誰がいくらと書くだろうか」ということに神経を尖らせている頃だった。鄭会長は自ら金額を言った。ソウル三成洞(サムソンドン)韓国電力公社敷地入札価格の10兆5500億ウォンはこのように決まった。鄭会長の基準点は投資利益ではなくグループの未来であった。皆が驚いた入札価格は、だから可能だった。鄭会長は「今この土地を逃せば今後機会がない」と言ったという。鄭会長が描く未来はグループの顔を「蔚山(ウルサン)工場」から「江南(カンナム)グローバルビジネスセンター(GBC)」に変えることだ。ただ車をたくさん作る会社でなく現代車を信頼を受けるブランドにすることは現代車が長い間解くことが出来なかった宿題であった。

韓国電力公社は18日、「現代車・起亜車・現代モービスのコンソーシアムにソウル三成洞の敷地(7万9342平方メートル)が落札された」と発表した。落札値は10兆5500億ウォン、3.3平方メートル(1坪)当たり4億3880万ウォンだ。寄付進呈(40%)と税金、開発費などを合わせると実質的な3.3平方メートル当たり価格は6億ウォンを越える。


サムスングループと繰り広げた財界1、2位の買収戦は味気なかった。業界はサムスン電子が5兆ウォン内外を書いて出したと推定する。サムスン電子関係者は入札前に「5兆ウォンを書いて出しても惜しくない土地」と言った。多く書いて出す場合を仮定して話した象徴的数字が5兆という計算だ。現代車が実際に書いた価格の半分だ。

勝負は戦術でなく意志の差で分かれた。サムスンはすでに瑞草洞(ソチョドン)にサムスンタウンを構築している。反面、三成洞に入る現代車GBCは鄭夢九会長の夢の仕上げだ。鄭会長は口癖のように4大事業を強調してきた。世界5位達成、現代家の嫡流をつなぐための現代建設買収、自動車の鋼板を作る高炉製鉄所竣工はすでに2010年成し遂げた。最後に残ったのがGBCだ。必要性は2種類だ。現代車の海外生産比重は60%を越えて、年間1000万台生産が遠い先のことではない。さらに多く作ることよりグローバル体系をどのように総括するかが重要だった。現代車が三成洞を「100年先を見通したグローバルコントロールタワー」と規定する理由だ。現代車が遅れを取っている電気自動車など未来の車に対する研究開発拡大も三成洞の土地が必要な理由だ。現代車は現在の良才洞(ヤンジェドン)社屋全体を未来研究開発センターに使う予定だ。京畿道華城(キョンギド・ファソン)に南陽研究所があるが超特級人材を誘致するには「ソウルの研究所」が必須だ。

4つ目の夢に向けた挑戦は2006年纛島(トゥクソム)110階社屋推進で可視化したが昨年末に事実上挫折した。この時から鄭会長は三成洞の敷地を必ず買うと決心していたという。



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