仁川アジア競技大会で韓国のメダル量産が期待される種目はアーチェリーとテコンドーだけでない。ボウリングはオリンピック（五輪）種目でないが、アジア競技大会で韓国選手団に多くの金メダルをもたらしてきた。１９７８年のバンコク大会で初めて正式種目に採択された後、７回のアジア競技大会（１９８２・１９９０年除く）で金メダル２５個（男子７個、女子１８個）を獲得した。４年前の広州大会でも、韓国はボウリング種目の金メダル１２個のうち８個（男子３個、女子５個）を占めた。

仁川アジア競技大会で韓国ボウリングはさらなる飛翔を目指す。広州大会３冠王のチェ・ボクウム（２７、光陽市庁）と昨年の世界選手権３冠王のソン・ヨンヒ（３０、龍仁市庁）が男女のエースだ。２人を筆頭に女子チームのチョン・ダウン（２８、昌原市庁）、イ・ナヨン（２８、大田広域市庁）、チョン・ウンヒ（２５、ソウル施設公団）、キム・ジンソン（２１、亀尾市庁）、イ・ヨンスン（１８、韓国体育大）、男子チームのカン・ヒウォン（３２、釜山広域市庁）、キム・ギョンミン（２８）、ホン・ヘソル（２４、以上仁川交通公社）、シン・スンヒョン（２５、水原市庁）、パク・ジョンウ（２３、光陽市庁）が韓国代表として出場する。


韓国ボウリングはアジアを越えて世界トップレベルにある。昨年８月に米ラスベガスで開催された世界選手権で金メダル５個（銀５、銅５）を獲得し、プロ選手が多数出場した米国（金５、銀４、銅４）を抑えて初めて総合優勝を果たした。


特に韓国ボウリングは２・３・５人組など団体戦に強い。代表チームに選ばれた選手の実力が似ているからだ。ソン・ヨンヒは個人戦のマスターズだけでなく、３人組・５人組でも優勝し、３冠王となった。

ボウリング韓国代表チームのカン・デヨン総監督は「世界選手権で米国のある解説者が、すべての選手が機械のように同じ姿勢で投球するという意味で、韓国チームの競技を『ロボットボウリング』と呼んでいた」とし「幼い頃から練習と競技をチーム単位で一緒にするシステムが影響を及ぼしたようだ」と説明した。ソン・ヨンヒは「みんな根性があり、うまく団結できるのが強み」と語った。

世界的な競争力を持つ韓国ボウリングだが、国内では冷遇されている。オリンピック種目ではないため関心が低い。ソン・ヨンヒとともに世界選手権女子３人組で優勝したイ・ナヨンは「オリンピックの競技を見るたびに『私たちも十分にあの表彰台に立つことができるのに』と悔しさを感じる」と語った。チェ・ボクウムは「ボウリングに国家代表があることも知らない人が多い」と話した。

仁川アジア競技大会は４年ぶりに訪れるチャンスだ。韓国代表チームは開幕１カ月前から競技開始時間（午前９時）に合わせて適応練習に入った。午前６時に起床、６時３０分に朝食をとり、午前９時から一日６－７時間の練習をする日程を消化している。カン監督は「バイオリズムを大会の日程に合わせるための努力」と説明した。

ホームの利を生かして泰陵（テルン）選手村ではなく大会場所である安養ホゲ体育館で練習し、競技場のレーン分析も終えた。キム・ギョンミンは「ホームで開かれる大会なので、心理的な負担さえ克服すれば良い結果が出るだろう。プレッシャーを減らすためにお互いよく対話もし、心理訓練もうまくやっている」と伝えた。

アジア競技大会のボウリングは２３日に始まる。日本・台湾・マレーシア・クウェートなどがライバルだ。