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【時論】今の韓国料理では文化大国を夢見ることはできない(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
過去100年間、世界の強大国は強力な軍事力をもとに経済力を育てた。その力量で、いわゆる文明化という過程を通じて世界秩序を構築したが、これは搾取と分割による適者生存の法則と弱肉強食の原理が適用された歴史でもある。韓国は、旧韓末(朝鮮時代末期から大韓帝国時代)の無能な執権層の意識と閉鎖的な世界観によって日帝植民地という民族的受難と恥辱を体験し、文化アイデンティティの混乱と「民族性の解体」という、ぬぐいきれない大きな苦痛を残した。また解放後の混乱と韓国戦争(朝鮮戦争)は民族を分断させ、大韓民国の全てのものを半分にした。しかしそのような歴史を乗り越えて数百万台の自動車輸出能力と世界の携帯電話市場の3分の1の占有など、輝かしい飛躍で韓国は経済強国に浮上した。これは国民の生活向上への思いと、世界強国の産業を賢く模倣して発展させた国家・企業の努力の結果であった。しかしこのような成功を前に、私たちが大きく見逃してしまったものが1つある。これは先進大国が成就している「経済と文化」の2本の軸の中で、経済だけに没頭したあげく「文化」のアイデンティティ再確立については忘却しているという点だ。

一日も早くその忘却から目覚めて、私たちの民族のアイデンティティに対する正しい照明と思惟、そして反省的批判が求められている。今世界は、主体的文化を持つ国々が自国文化を普遍化させて世界的ブランドに育てながら世界の人々全体を相手に競争する文化産業の角逐場へと変わっている。その競争から脱落する国々は、勝利した国々の優れた文化の陰に隠れて国家的アイデンティティが消滅する「21世紀型文化植民地」に転落する可能性が高まるだろう。大韓民国の場合、国家自体が消えた「国恥民辱」をすでに経験したので、「植民地」という単語を聞いただけでも再びそのような恥辱的なことは決して容認しないものと信じる。だが今、韓国社会にはぞっとするような慢性病が社会全般に転移している。まさに韓国式飲食店を通じた自文化商品の「生産・消費」が内需経済に及ぼす経済的・文化的波及効果の重要性を徹底的に無視したまま「韓国料理は低価格・庶民的でなければならない」という慢性病ということだ。この病気は命を奪い取ることはないが、韓国料理の飲食店35万店と85万人の従事者の人生の希望を奪う恐れがある。そのままにして置けば韓国は文化大国の夢を実現できない国家に転落しかねない。

【時論】今の韓国料理では文化大国を夢見ることはできない(2)

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