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【時論】喫煙者には悲惨な広告を見ない権利もないのか=韓国(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
彼らは話す。「タバコは百害無益だ。社会的費用を途方もなく増やす。タバコの煙は死に導く発がん物質の塊りだ。だから喫煙は間接殺人だ。世界保健機関(WHO)がいうように、タバコは遠からず大量の死者を出すだろう。したがってタバコは罪悪そのものだ。一度中毒になれば抜け出す方法がなく、アヘンよりも強い麻薬だ。さあ、タバコを退治しよう。隣の人が吸うタバコは自分の健康を害するかもしれないだけに、すぐにその人に抗議しよう。すべての路上を、公園と飲食店、マンション、ビルを禁煙区域にし、タバコを吸う野蛮人を追放しよう」。

いまやタバコは公敵であり、喫煙者は罪人だ。テレビドラマと映画からもタバコは消えた。刃物で人をめった刺し、四肢が落ちて転がり、人に向けて銃を乱射する残酷な場面はOKでも、喫煙はタブーだ。高校の女性教師と男子生徒の愛や不倫行為は堂々と放送されるが、タバコはだめだ。タバコはいかなる社会的凶器よりもひどい凶器であり、喫煙はどの病理現象よりもぞっとさせる症状になったのだ。

タバコに対するこうした一方的な攻撃はますます強度を高めていく。喫煙者は常に加害者であり、非喫煙者は被害者だ。タバコより酒が数十倍も社会的費用を増やすという抗弁は嘲弄を受ける。殺人と暴行、強姦と強盗犯の半分は酒に酔っての犯罪だ。タバコに酔って強姦したり人を殺害するのを見たことがあるだろうか。酒と肝臓がんの関係とは違い、喫煙と肺がんの因果関係を完全に認めた法廷は世界のどこにもないという主張も埋もれる。このためタバコより100倍は有害だという自動車の排気ガスにもつかない健康増進負担金がタバコにはつく。万病の原因だから出すというこの特別賦課金は、金を出した喫煙者のために使うべきだが、そうではない。さらに喫煙者は地方教育税までも出す。喫煙者は国にカモにされているのだ。


ここまではまだいい。我慢できる。喫煙者が中毒者だからといって簡単にお金を取っていくのなら、タバコでも気楽に吸えるようにするべきだが、そんな配慮はない。劇場や競技場・公園など人々が集まるところは当然、禁煙エリアだ。喫煙室もない。食堂や酒場はもちろん、自分の家のベランダでもタバコを吸えなくなった。暗い路地ですら、むやみにタバコを取り出してくわえれば非難されるという覚悟をしなければならない。政府庁舎でも裁判所でも国会でも、喫煙者が行くところは獣の檻のような狭い喫煙室だけだ。それさえもなく風雨が激しい庁舎の外の隈でタバコをくわえなければいけない。これほどになると、近いうちに喫煙は公職者の欠格事由となる。喫煙者の喫煙権も基本的人権であることを認めた憲法裁判所の決定が色あせている。



【時論】喫煙者には悲惨な広告を見ない権利もないのか=韓国(2)

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