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【コラム】サムスンの「危機経営」プラスよりマイナスが大きい(1)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
サムスンが危機経営モードに入った。サムスン電子の4-6月期の実績とスマートフォン販売量が大きく落ちたからだ。李健熙(イ・ゴンヒ)会長の長期入院も懸念を強めている。財界のリーダー格のサムスンが揺れ、韓国経済全般の悩みも深まっている。

いくつかの事実を冷静に見てみよう。まず、サムスンは本当に危機を迎えたのだろうか。そうではないと考える。サムスン電子の四半期の営業利益が10兆ウォン(約1兆円)から7兆ウォンに減ったのは、アーニング(実績)ショックにすぎず、危機ではない。むしろ非常に運が良かった時期を通過し、正常に復帰する過程と解釈したい。

◆四半期に5兆ウォンの営業利益なら正常


2008年のグローバル金融危機はサムスンにはプラスとなった。2009年から米アップルが始めたスマートフォンモバイル時代が突然開かれた。しかし金融危機の余波でグローバルIT・電子企業は烏合の衆だった。ノキア・モトローラ・ソニーなどは生存自体を心配しなければならない危機に直面した。一方、サムスン電子は世界最高のITハードウェア実力と半導体から生じる安定的な資金を活用し、一気にアップルに追いついた。こうした2社だけのリーグのおかげで勢いづいた。

2008年以前、サムスン電子の四半期の営業利益はわずか2兆-3兆ウォン規模だった。年間10兆ウォンの純益を出すとベストであり、アーニングサプライズだった。今年4-6月期はアーニングショックだったというが、純益規模は依然として過去に比べて2倍以上だ。アーニングショックは証券市場のアナリストが期待値をあまりにも高めて自ら招いた側面もある。

スマートフォン製造技術はすでに汎用になった。アップルとサムスンのスマートフォン領土は、中国のシャオミ(小米)・華為など後発追撃者にかなりの部分を譲るしかない。サムスン電子のスマートフォン世界市場シェアは33%がピークで、現在27%に落ちている。世界人口の3人に1人がサムスンの製品を使用していたが、それが4人に1人に減ったのだ。これが不満なのだろうか。依然として驚くべき成果ではないだろうか。

慎重なアナリストはサムスンのスマートフォンのシェアが20%、四半期の純利益は5兆ウォンまで2、3年かけて減少すると予想している。現実的な見方だ。そこまで行き過ぎた実績が元に戻り、軟着陸する過程と見たい。もちろんその下に急速に割り込めば、危機の前兆と解釈しなければならないだろう。サムスンはスマートフォンが時間を稼ぐ間、速やかに未来の新しい成長動力を発掘していく必要がある。

(中央SUNDAY第388号)



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