実利をつかむ米・日・中の外交場面…(1)4月に北京で会った米中国防相は領土紛争問題などをめぐりお互い公開的に批判し、正面衝突した。一方、中国は米海軍が主導するリムパックに今年初めて参加するなど、両国は安保分野でも協力を強化している。
実利をつかむ米・日・中の外交場面…(2)米国は日本の「普通の国」化推進を支持し、日本は米国産軍事装備の導入を通じて蜜月関係を維持している。一方、安倍首相は4月に訪日したオバマ大統領の前で靖国参拝の正当性を主張し、国内保守層の支持を狙った。
実利をつかむ米・日・中の外交場面…(3)日本は国際社会で対北朝鮮制裁を主導し、北朝鮮はミサイル発射挑発を繰り返しながら日本の安保を脅かしている。一方、北朝鮮は6月29日、東海(トンヘ、日本名・日本海)上にミサイルを発射した。しかし2日後の拉致問題解決のための局長級協議は予定通りに行われた。
実利をつかむ米・日・中の外交場面…(4)日本の尖閣諸島国有化宣言後、両国は軍事衝突も辞さない態度を見せ、領土紛争が激化している。一方、9日にミャンマーで開催されたARFで日中外相は夜中に非公開で会い、日中首脳会談関連の議論をした。
国際政治学では外交について多くの選択肢を持つほど有利なゲームと教える。強大国はこれをそのまま実践する。敵のように戦っても、国益がかかれば一日で急変し、握手をする。敵との同床を恐れない。グローバルイシューと地域イシューを分離する。安保と経済、過去の歴史と現在の状況を区別する。専門家らは「『信頼』という一つの原則にこだわる韓国外交が柔軟な態度を学ぶことを望む」と忠告した。
中国と日本の関係もそうだ。尖閣諸島(中国名・釣魚島)と東シナ海をめぐり両国は武力衝突も辞さない雰囲気だ。2月には東シナ海で両国の戦闘機が30メートルまで接近するなど、一触即発の危機があった。しかし先月、習主席は福田康夫元首相に会い、9日のASEAN地域安保フォーラム(ARF)で日中外相は安倍内閣に入って初めて会談した。両国は11月の首脳会談も進めている。
ハン・ソクヒ延世大国際学大学院教授は「日本は韓国や中国との関係改善を模索している」とし「韓国との関係改善が難しいと判断し、中国と先に関係を改善すれば、韓国の戦略的状況が難しくなることもある」と述べた。
北朝鮮と日本も戦略的に駆け引きしている。両国はお互い感情的に対立しているが、最近は拉致被害者問題を解決するため対話ムードを続けている。日本は北朝鮮を制裁するための韓日米の連携だけにとどまらず、北朝鮮とも手を握っている。安倍内閣特有の実利外交だ。朝日はARF会議で10年ぶりに外相会談も行った。
元外交部次官の金聖翰(キム・ソンハン)高麗大国際大学院教授は「日本は米国の影から抜け出し、自国の戦略空間を作ろうとしている」と分析した。金根植(キム・グンシク)慶南大教授(政治外交学)は「朝日関係の正常化、南北関係の中断、韓日関係最悪という3つの状況が結びつく場合、韓国は非常に難しい状況に追い込まれるかもしれない」と指摘した。
韓国も実事求是外交で選択肢を増やさなければならないということだ。一例としてアジアインフラ投資銀行(AIIB)やミサイル防衛(MD)などの事案を米国と中国の間で二者択一式に考えず、柔軟に対応する必要があるということだ。
西江大のキム・ヨンス教授(政治外交学)は日本の集団的自衛権に関しても「否定的に考えるだけでなく、韓日米の連携さえうまくいけば、北朝鮮に対する抑止力を高める効果もある」とし「3カ国間の情報共有など実益を細かく考える必要がある」と述べた。
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