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【社説】韓国政府の柔軟性・先制的な対北朝鮮接触の提案を歓迎する

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国政府が昨日、北朝鮮に第2次南北高位級接触を19日、板門店(パンムンジョム)で開催しようと提案した。政府は金奎顕(キム・ギュヒョン)青瓦台(チョンワデ、大統領府)国家安保室第1次長名義の通知文を通じて来月8日、秋夕(チュソク、中秋)を機に離散家族の対面問題をはじめとする双方の関心事項の議論を希望するという立場を北側に伝えた。統一部は北側がこれまで要求してきた5・24措置の解除や金剛山(クムガンサン)観光再開議論の可能性についての質問に「特定議題はだめだとして排除することはしない」と明らかにした。5・24措置は2010年、北朝鮮の韓国哨戒艦「天安」爆沈に対する李明博(イ・ミョンバク)政権の対北朝鮮制裁で、開城(ケソン)工業団地の既存投資を除く対北朝鮮経済協力と人的交流を断絶させた。統一部の今回の立場は、これまで一線を引いてきた5・24措置の解除や金剛山観光再開も議論できるという意味だ。

政府が南北のこう着した局面打開のために柔軟な立場で先制的に対北朝鮮対話の提案をしたことは歓迎すべきことだ。李明博政権に続き朴槿恵(パク・クネ)政権になっても続いている南北間の消耗的な対立局面を変えて協力側に回すには対話のほかに方法がない。しかも韓半島(朝鮮半島)問題の当事者である韓国の対北朝鮮関係は、周辺国に比べ遅れをとってている状況だ。5・24措置以来、北朝鮮経済の中国依存度は深刻化してきた。南北交易が中断される中で北朝鮮の対中国貿易が北朝鮮の全体交易として90%を占めている。北朝鮮の日本人拉致問題をめぐって朝日関係が急進展の様相を見せている。南北関係の改善は、不信と対立の北東アジア情勢の中で、韓国の外交空間を広めてくれる。南北交流・協力は、北朝鮮の核問題に対する国際共助の枠組みとは別に行うことができる。日本がそうした接近をしているではないか。

政府の対北朝鮮対話の提案のタイミングも適切だ。韓半島の平和に深い関心を見せてきたフランシスコ法王が14日に訪韓する。法王は訪韓期間に南北和解のメッセージを投げかけるという観測が支配的だ。朴槿恵大統領の8・15光復節の祝辞も予定されている。朴大統領は7日、統一準備委員会の初会議を通じて統一政策に対する北朝鮮の疑問を解きほぐす地ならし作業をした。「政府の統一政策の目標は平和統一であり、北朝鮮を対話相手と認めて交流協力を徐々に拡大して平和統一の基盤を構築しようとすること」だと話した。さらに9月には、北朝鮮が参加を決めた仁川(インチョン)アジア競技大会が開かれる。南北が交流・協力を地固めできる良い機会だ。


問題は高位級接触の時期だ。政府が提案した19日は、北朝鮮が取り消しを要求してきた韓米連合軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン(UFG)」の期間だ。だが南北間には韓米軍事訓練の期間中にも閣僚級会談などが開かれたことがある。北朝鮮は南側会談の提案に応じて金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が強調した南北関係の改善を、行動で立証しなければならない。政府は朴大統領の祝辞を通じて南北関係の新たな局面を切り開く実質的な提案をする必要がある。



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