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日本、韓日交渉時に略奪文化財を組織的に隠ぺい

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
1965年、韓日請求権交渉の締結交渉の一環として行われた文化財返還交渉の過程で、日本政府が強奪した韓国文化財の内訳を隠していたことが分かった。国交正常化交渉の過程に関した文書公開を求める訴訟の控訴審判決文と日本の外務省の控訴理由の陳述書などを通してあらわれた。

25日、東京高裁民事第8部は韓日の市民団体関係者が日本政府を相手に起こした文書公開の拒否処分の取り消し請求控訴審で、原告の一部勝訴判決を下した1審を覆して公開文書の範囲を大幅に減らした。2012年10月の1審裁判は原告側が提起した382件の文書のうち268件の公開を命じた。

控訴審裁判が公開を覆した文書は48件だ。ここには宮内庁書陵部所蔵の書籍目録、東京国立博物館所蔵の韓国文化財一覧表および美術品リスト、韓国関係の重要文化財一覧、寺内文庫関連記録など文化財関連の文書が入っている。


東京高裁の判決文によれば、日本政府は韓日会談が進行中だった1963年、第1・2代の朝鮮統監である伊藤博文と曽祢荒助が在任中に持ち出して宮内庁書陵部に保管した書籍(計163部852冊)について日本国内の専門家に調査させて希少性のある品目に表示をした。日本政府はこの文書に対する非公開を主張した。「この目録が公開されれば韓国が今後、対日交渉で希少本の返還を要求し、今まで韓国に返した書籍の選定基準について非難する恐れがある」というのが日本の外務省が裁判所に提示した理由だ。

希少性を自ら評価した日本政府が価値の低い文化財から返還していたという状況も明らかになった。昨年、小野啓一・外務省北東アジア課長が日本政府を代理して提出した陳述書からだ。小野課長は「韓半島(朝鮮半島)由来(略奪)の書籍、特に韓国側に引き渡す予定の書籍についての評価が低かったということを知りうる発言内容が詳しく出ており、韓国がこれを知ることになれば両国の信頼関係が損なわれる可能性がある」として宮内部所蔵の書籍の関連文書を公開できないと主張した。初代朝鮮総督である寺内正毅が略奪した書籍関連の文書についても「搬出の経緯についての学者の推測的見解だが、韓国側としては納得し難い経緯が書かれており、これが公開されれば韓国政府と国民が日本に対する強い批判的感情を持つようになることを容易に察することができる」と明らかにした。

国外所在文化財団によれば、現在海外にある韓国文化財は計20カ国で15万6160点だ。このうちの約43%である6万6824点が日本にある。皇室図書館である宮内庁に所蔵された韓国文書は約4000冊を超えると言われる。このうち朝鮮王室儀軌167冊、大典会通(朝鮮時代末期の法典)1冊など1205冊の図書は2011年に戻ってきた。当時も歴史的価値がさらに高い朝鮮関連の資料が宮内庁の別の場所に隠されているだろうという一部の推定があった。ある文化財専門家は「もし日本政府が自らの調査を通じて希少価値を付けて、これを隠していたとすれば、2011年に自発的に返還した図書についてもその選定基準に疑問を抱かざるをえない」と話した。

日本は65年に締結した韓日協定条約の付属協定中「文化財および文化協力に関する協定」により1432点だけを「寄贈」の形で戻した後、公式な返還を拒否している。



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