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<韓国旅客船沈没>“秘密空間”から大量の札束…捜査に対して強まる批判(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

“秘密空間”から発見された札束…検察は、兪炳彦会長がしばらく留まっていた全羅南道順天市(チョンラナムド・スンチョンシ)の松峙斎別荘の“秘密空間”から現金8億3000万ウォン(約8300万円)と米貨幣16万ドルが入った旅行カバン2つを発見した。検察が札束を発見したのは、兪会長が5月末に隠れていた“秘密空間”から逃げてから1カ月が過ぎてからだった。検察はこれを1カ月過ぎた23日に公開した。ウォン貨幣はすべて5万ウォン札でドル貨幣は100ドル紙幣だった。

検察の検挙チームが兪炳彦(ユ・ビョンオン)会長が隠れていた順天(スンチョン)の別荘に入ったものの兪会長を取り逃がしていた事実が明らかになるなか、検察捜査に対する批判世論がより一層強まるものとみられる。23日、仁川(インチョン)地検特別捜査チームが明らかにした別荘の家宅捜索状況をみると、検挙作戦が総体的にずさんだったことを確認させている。

5月25日の検察による「別荘急襲」はすでに相当な問題点を露出していた状態だった。検挙チームは同日午前1時20分、順天の松峙斎(ソンチジェ)サービスエリアを家宅捜索して別荘のオーナー夫婦を逮捕した。しかしここから5分もかからない別荘「森の中の追憶」に兪会長がいるという事実は把握していなかった。その結果、別荘の捜索は午後9時30分に実施された。もし側近がサービスエリアの家宅捜索のことを知らせたとすれば兪会長は十分に逃避可能な状況だった。

問題は家宅捜索令状が発行されて別荘の中に入っても、内部を詳しく捜索しなかったというところにある。検挙チームは2階の“秘密空間”の中にいた兪会長を発見できなかった。壁一つを間に挟んで兪会長の前を通り過ぎていたのだ。2時間の捜索の末、兪会長の女性秘書シン容疑者(33)だけを連行していった。その一方で検挙チームは検察捜査官を別荘周辺に配置するなど現場保存措置を取らなかった。兪会長に二度の逃避機会を与えたようなものだ。翌日、別荘についての現場精密鑑識を行った全南地方警察庁も特異点を見つけ出せなかった。


不十分な検挙作戦は1カ月後の6月26日、シン容疑者が兪会長の“秘密空間”逃避の事実を告白した後にも続いた。検察は翌日に“秘密空間”を確認した後、お金を取りに帰ってくる兪会長に備えて別荘周辺にCCTV(監視カメラ)を設置した。これは別荘から2.5キロ離れた梅の実畑で兪会長が変死体で発見されてから14日後のことだった。すでに亡くなっている兪会長を捉えようと「罠」をしかけたのだ。

検察はこのすべての事実を1カ月近く隠し、兪会長の死亡が確認された後に遅れて公開した。このようにその都度無能さだけを露見させていた検挙作戦で兪会長を逮捕する機会を逃してしまった。特に兪会長に旅客船セウォル号沈没惨事の責任を問うことができる機会を失ったという点で、大きな影響が出る見通しだ。捜査チーム長のキム・フェジョン仁川地検第2次長検事は記者に対して「我々が探しだせなかったことが嘆かわしい」と悔しがったものの、慨嘆のひとつやふたつでは元に戻すことができない状況になってしまった。



<韓国旅客船沈没>“秘密空間”から大量の札束…捜査に対して強まる批判(2)

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