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【取材日記】朝鮮時代より劣る韓国検察・警察の捜査

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

イラスト=キム・フェリョン

「兪炳彦(ユ・ビョンオン)の遺体のどの部分の試料が遺伝子(DNA)検査に使われたのか明確でない。指紋一致も信じられない」。

「朝鮮時代の捕卒(捕吏)レベルの無能さ・怠慢・無感覚…なぜ寝て起きると、より多くの疑問が生じるのか知りたい」

またもねつ造説が出てきている。陰謀説も提起されている。旅客船セウォル号の実際の船主である兪炳彦清海鎮(チョンヘジン)海運会長(73)の死亡をめぐってだ。警察はDNAと指紋検査で遺体が兪会長のものであることが確認されたと発表した。先月12日に全羅南道順天で兪会長の遺体が発見されてから40日後に身元が確認されたのだ。


多くの人はこれを信じることができないという。ソーシャルネットワークサービス(SNS)などには、ねつ造説が登場している。このような状況になったのは、検察と警察の責任が大きい。

検察は捜査初期段階に兪会長の横領など容疑を確認しても検挙に消極的だった。召喚要求に素直に応じると考えたのだ。5月、兪会長がいた京畿道安城の宗教施設「錦繍院(クムスウォン)」に信徒が集結すると、逮捕をためらった。宗教弾圧という信徒の抵抗に法執行の意志は挫けた。その間、兪会長は悠々と錦繍院を抜け出し、全羅南道順天の別荘に隠れた。検察が検挙するために錦繍院に入った時、兪会長は順天の梅畑で死亡した状態で発見された。

検察捜査官が錦繍院家宅捜索中に眠り、捜査情報が錦繍院に流れているという噂も聞こえた。その度に検察の捜査意志を疑う声が高まった。

警察との共助にも問題があった。兪会長と周辺人物に関する情報を適時に共有せず、警察は検挙作戦にも苦労した。ある警察の幹部は「検察は突然、『○○地域に兪炳彦の長男が潜伏している』とのみ伝えてきた」とし「情報が不足し、きちんとした捜索作業をすることができなかった」と述べた。多数の警察官と軍まで動員したが、成果が上がらなかったのはこのためだという。

警察も同じだ。遺体を発見しても兪会長でないと判断した。ブランドの服を着た兪会長を路上生活者と判断した。発見場所は兪会長の隠れ家から直線距離で2.5キロほどのところだ。有名ブランドの服や持ち物だけでもチェックしていれば、路上生活者とは見なさなかったはずだ。警察も自ら初動捜査の問題点を認めた。

セウォル号惨事は捜査機関に対する国民の不信感を招いた。海洋警察の救助過程から総体的な問題が露出した。こうした中、兪会長をめぐる検察・警察の捜査が俎上に載せられた。検察・警察の信頼危機は国民にも損害だ。検警が信頼を回復する方法はある。兪会長一家の不正を徹底的に捜査し、国民が納得できる結果を出すことだ。

ホン・クォンサム社会部門記者



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