米国政府が韓国のアジアインフラ投資銀行(AIIB)加盟の動きにブレーキをかけた。AIIBとは、中国が自国中心の新しい国際金融秩序を構築するという目標で設立を推進している機構。
政府と金融界によると、中国の王毅外相は5月、朴槿恵(パク・クネ)大統領を表敬訪問した際、「7月3、4日の習近平国家主席の韓国訪問で、共同宣言文に『韓国がAIIBに加盟することにした』と明示してほしい」と要請した。中国は今月4日に中国を訪問した玄オ錫(ヒョン・オソク)経済副総理にも同じ要請をしたという。
これに対し米国政府は今月初め、在韓米国大使館を通じて、「韓国のAIIB参加に深い懸念(deeply concern)を表明する」という立場を韓国政府に通知した。「AIIBは中国が政治的に悪用する可能性が高い。韓国がAIIBに加盟する場合、その間、両国が築いてきた友邦としての信任度が影響を受けることになるだろう」という点も明示した。
韓国政府はその間、AIIB加盟について悩んできた。従来の国際金融機構内での影響力が小さいため、AIIB参加を通じて国際的な地位を高めるという腹案だ。朴大統領の北東アジア開発銀行構想と韓国内の人民元清算、決済銀行の設立などと関連し、中国の支援を受けるという意中もある。ただ、中国一辺倒の構造上、脇役となる可能性があり、影響力を高めるにはそれだけ多くの資金を負担しなければならない。
こうした中、米国政府が韓国のAIIB加盟に反対する意思を伝えた。青瓦台(チョンワデ、大統領府)と政府は非公開経済金融点検会議を開き、対策準備に入った。特に韓国のAIIB加盟をめぐり米国と中国、両超強大国間の葛藤につながる可能性に注目している。
匿名を求めた政府関係者は「米国は5月ごろまで『懸念されるが、韓国が決めること』という立場だったが、今月から強硬な態度に変わったと把握している」とし「一方を選択すれば、もう一方と仲が悪くなるおそれがあり、困惑している状況」と話した。
青瓦台と政府は、朴大統領と習主席の共同宣言文にAIIB設立に原則的に賛成する意思を表す案と、AIIBへの言及なくアジアインフラ投資活性化の必要性だけを明らかにする案をめぐり詰めの調整をしているという。
◆AIIB=米国と日本が主導する世界銀行やアジア開発銀行(ADB)に対抗する性格が強い。資本金は500億-1000億ドルと予想される。うち50%を中国が負担する予定だ。参加予想国は東南アジア諸国連合(ASEAN)と中東国家など親中国家一色。米国・日本・インドは加盟の対象から除外された。
政府と金融界によると、中国の王毅外相は5月、朴槿恵(パク・クネ)大統領を表敬訪問した際、「7月3、4日の習近平国家主席の韓国訪問で、共同宣言文に『韓国がAIIBに加盟することにした』と明示してほしい」と要請した。中国は今月4日に中国を訪問した玄オ錫(ヒョン・オソク)経済副総理にも同じ要請をしたという。
これに対し米国政府は今月初め、在韓米国大使館を通じて、「韓国のAIIB参加に深い懸念(deeply concern)を表明する」という立場を韓国政府に通知した。「AIIBは中国が政治的に悪用する可能性が高い。韓国がAIIBに加盟する場合、その間、両国が築いてきた友邦としての信任度が影響を受けることになるだろう」という点も明示した。
韓国政府はその間、AIIB加盟について悩んできた。従来の国際金融機構内での影響力が小さいため、AIIB参加を通じて国際的な地位を高めるという腹案だ。朴大統領の北東アジア開発銀行構想と韓国内の人民元清算、決済銀行の設立などと関連し、中国の支援を受けるという意中もある。ただ、中国一辺倒の構造上、脇役となる可能性があり、影響力を高めるにはそれだけ多くの資金を負担しなければならない。
こうした中、米国政府が韓国のAIIB加盟に反対する意思を伝えた。青瓦台(チョンワデ、大統領府)と政府は非公開経済金融点検会議を開き、対策準備に入った。特に韓国のAIIB加盟をめぐり米国と中国、両超強大国間の葛藤につながる可能性に注目している。
匿名を求めた政府関係者は「米国は5月ごろまで『懸念されるが、韓国が決めること』という立場だったが、今月から強硬な態度に変わったと把握している」とし「一方を選択すれば、もう一方と仲が悪くなるおそれがあり、困惑している状況」と話した。
青瓦台と政府は、朴大統領と習主席の共同宣言文にAIIB設立に原則的に賛成する意思を表す案と、AIIBへの言及なくアジアインフラ投資活性化の必要性だけを明らかにする案をめぐり詰めの調整をしているという。
◆AIIB=米国と日本が主導する世界銀行やアジア開発銀行(ADB)に対抗する性格が強い。資本金は500億-1000億ドルと予想される。うち50%を中国が負担する予定だ。参加予想国は東南アジア諸国連合(ASEAN)と中東国家など親中国家一色。米国・日本・インドは加盟の対象から除外された。
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