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「文首相候補の任命同意案、帰国後に決定」…苦悩する朴大統領

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

李完九(イ・ワング)セヌリ党非常対策委員長兼院内代表が18日、議員総会に参加した。李代表はこの日、文昌克(ムン・チャングク)首相候補者の去就問題について「国民世論を考慮して慎重に決める」と話した。

朴槿恵(パク・クネ)大統領が文昌克(ムン・チャングク)首相の人事聴聞会強行の有無について苦悩していることが分かった。中央アジアを歴訪している朴大統領に随行中の閔庚旭(ミン・ギョンウク)青瓦台(チョンワデ、大統領府)報道官は18日、ウズベキスタンで「朴大統領は歴訪中も首席から国内状況についての報告を受けている。首相と長官の任命同意案・人事聴聞要請案は帰国後に裁可することを検討する予定」と明らかにした。さらに「歴訪中には経済・外交イシューに集中して、首相・長官任命同意案は帰国してから様々な状況を十分に検討した後に裁可を決めるだろう」と付け加えた。

朴大統領は21日夜に帰国する。22日が休日のため早くとも23日以降に任命同意案を国会に提出できる。その上、帰国しても裁可をするというのでなく裁可を“検討”するということなので、文候補者に対する青瓦台内部の立場の整理が終わっていないことを示唆した。

朴大統領が任命同意案の提出を遅らせているのは、現実的に首相承認同意案の表決の見通しが暗いと見ているためというのは与党側の解釈だ。7月30日の再・補欠選挙を控えているセヌリ党は、文候補者指名以後に党支持率が急落して非常事態になった。世論調査機関リアルメーター調査でセヌリ党支持率は11日の45.1%から17日は38.1%に落ち、同じ期間に新政治民主連合は35.8%から36.3%に上がった。それでセヌリ党の一部からは文候補者の辞退を誘導して、早期の局面転換を試みようという声があふれている。党関係者は「現在の世論の推移を勘案すれば、承認案の否決は火を見るよりも明らかで、青瓦台がそのような状況に推し進める必要はない」と主張した。


文候補者の自主的な辞退もまた都合が悪い状況だ。青瓦台の人事の失敗を自認することのだめ、深刻な後遺症が侮れないからだ。前回の安大熙(アン・デヒ)候補者に続き、さらに首相候補者が落馬することになれば当然、人事ミスへの問責論が提起されることになり、その対象は青瓦台の人事委院長をつとめる金淇春(キム・ギチュン)秘書室長になるのは明らかだ。そのような場合、現与党の中心軸である金室長の進退をめぐる権力対立が高まりながら、朴大統領は別の政治的負担を抱え込むことになる公算が大きい。

悩みはまだある。文候補者発言の真偽論争が続いている中で十分な釈明の機会なしに文候補者を途中下車させる場合、進歩陣営のフレームにはめられて代表的な保守論客を自ら座り込ませる自己矛盾に陥る形になるためだ。

当事者である文候補者も聴聞会で客観的な検証を受けるという立場を変えていない。文候補者はこの日、退勤途中に記者たちに会って「朴大統領が歴訪中だが、成果が多いようだ」として「大統領が帰ってこられるまでは私もここで静かに座って私の仕事をしっかり準備する」と話した。ただし文候補者側は朴大統領の正確な真意が何かを把握するために、さまざまなチャンネルを利用したという。

野党は波状攻勢を継続した。新政治連合のキム・ハンギル共同代表はこの日、党最高委員会議で「あきれ返るような候補者を国民の前に差し出したこと自体が国民への冒とくであり歴史への冒とく」と非難した。キム代表は「青瓦台の人事検証の責任がある秘書室長は、責任を負う姿勢を見せるべきだ」として「セヌリ党も過去1週間、国民を代弁できない点、党内部の正しい声を制圧しようと試みた点について当然恥じるべきだ」と話した。



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