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<韓国旅客船沈没>兪氏一家、人脈・財産つくったパリに集結図った?

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

①フランスのルーブル美術館マルスホールの壁面のメセナ名簿に刻まれた写真作家「AHAE(兪炳彦会長)」。兪会長が2012年に110万ユーロを後援すると博物館側が感謝の気持ちとして刻んだ。②文字だけ拡大したもの。③ベルサイユ宮殿のホームページにはAHAEが「Bosquet du Theatred’ Eau」増築を公式後援したとの言葉とロゴが載っている。

兪炳彦(ユ・ビョンオン)清海鎮(チョンヘジン)海運会長(73)が亡命を試みた国はフランスだった。検察は兪会長の妹婿でチェコ大使をつとめたオ・ガムニョル外交通商部大使(60)が兪会長の海外亡命の試みに関与した端緒をとらえて捜査中だ。兪会長とオ大使がフランスを選んで在韓フランス大使館に亡命の可能性を打診した理由は何か。

仁川(インチョン)地検特別捜査チームは4日、兪会長一家がかなり前からフランスにつくっておいた人脈と最高級住宅・不動産などを活用するつもりだったと見ている。実際に兪会長だけでなく彼の4人の子供のうち捜査対象に上がった長女ソムナ氏(48)、長男テギュン氏(44)、次男ヒョクギ氏(42)もやはり全員がフランス行を試みた。

インターポールの重要手配対象だったソムナ氏は先月27日、パリのシャンゼリゼに近い最高級アパートでフランス警察に逮捕された。直ちに大物弁護士のパトリック・メゾヌーブ氏を選任した。メゾヌーブ弁護士は「韓国政府が兪会長一家をセウォル号沈没事件の政治的な犠牲の羊としようとしている」と主張した。これもまた亡命の試みを念頭に置いた事前の布石である可能性が高いというのが検察の判断だ。


テギュン氏はセウォル号事故の3日後(4月19日)にパリ行きの飛行機に乗ろうと仁川空港に向かい出国禁止の事実を知って戻ってきたし、米国に滞在していたヒョクギ氏もフランスに出国を試みていたことが明らかになった。検察関係者は「家族が各自生き残りを図ってフランスに集まることを約束したのではないかと疑われるほどだ」と伝えた。

兪会長のフランス内の人脈は主に豪華な写真展示会の開催を通じて構築したという。彼は2012年6月にルーブル美術館でAHAE写真展を開催して以来、2013年にはベルサイユ宮殿、今年3月はパリのサザビーなどで毎年写真展を開いた。展示会ごとに巨額のメセナ(企業の芸術後援)の支援金を博物館に寄付した。現地企業家、政治家、各国大使を大勢招いた。前夜祭や閉幕パーティーを盛大に開き有名なオーケストラを呼んで直接演奏をさせた。この過程でアンリ・ロアレット元ルーブル美術館長、ベルサイユ宮殿のカトリーヌ・ペガール館長といった芸術界の大物らと親密な関係をつくってきたという。2012年の写真展の時に110万ユーロを寄付したのを記念して、ルーブル美術館側はマルスホール壁面の巨額後援者(Grand Mecenat)名簿にAHAEを刻んだ。

2013年にはベルサイユ宮殿の「Bosquet du Theatred’Eau」建て増し工事に140万ユーロを寄付した。

検察関係者は「オ・ガムニョル元大使がチェコのプラハ展示会だけでなくパリ写真展の時も手助けし、各国外交官を招く際にも役割を果たしたようだ」として「在韓フランス大使館への亡命申請過程に直接関与したかどうかを調査中」と話した。検察はこれに先立ちオ大使を数回呼んで、兪会長の自主的な出席と自首を勧めていた。

一方、仁川地検特別捜査チームはこの日、長男テギュン氏の逃亡を助けて救援派の秘密資金を管理してきた系列会社の元役員イ氏(57)を犯人逃避および犯罪収益の隠匿容疑で緊急逮捕した。検察によればイ氏は逃亡中のテギュン氏のために運転をした容疑と、救援派信徒の献金を引き出して秘密資金として管理していた容疑を受けている。特に最近までイ氏が救援派の海外布教活動を総括しており、兪会長のフランスなどへの亡命の試みや海外逃亡計画に関与したのかも調査している。仁川地方警察庁広域捜査隊はこの日午後7時30分ごろ、ソウル道谷洞(トゴクトン)の自宅でトライゴンコリア代表クォン・オギュン氏(64)を背任などの容疑で緊急逮捕して捜査チームに渡した。救援派創始者である故クォン・シンチャン牧師の息子であるクォン氏は、兪会長の義理の兄弟にあたる。



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