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【社説】朴大統領から変わるべき

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
朴槿恵(パク・クネ)大統領の5月19日の談話文は、旅客船「セウォル号」沈没事故後、韓国をどのように「安全大韓民国」に変えるかという計画を盛り込んだ。朴大統領の談話の内容は「熱い誠意」と「冷たい行政手術」と要約できる。キム・ハンギル新政治連合共同代表を含めて多くの国民は、朴大統領の熱い涙から大統領の誠意を感じた。また、公務員の犯罪的な行為に対し、その公務員が所属する機関自体を廃止する冷たい決断に共感する人も多かった。しかし誠意や行政組織の手術は国家改造の始まりにすぎず、完成に進む過程で必要なソフトウェアが少なくない。

まず朴大統領は不偏不党人事、大統合人事をしなければならない。行政組織改編がハードウェアなら、人事改編はこれを駆動するソフトウェアだ。談話文にある国家安全処と行政革新処という新しい2つの巨大組織を率いる首相の席に、今すぐ誰を座らせるのか。危機の時に人間の本当の姿が表れる。我々はセウォル号を経験し、責任ある地位にいる人たちの不適切な姿を数多く目撃した。少なくとも状況が発生すれば国民の前に出るのをためらわない現場型の首相、国民の批判を聞き入れながらも国益を説明できる所信を持つ首相を、大統領は探す必要がある。大統領の「手帳」や、いわゆる元祖親朴から選んではいけない。「手帳」や親朴系の人物は本能的に国民よりも大統領を意識するからだ。実際、尹昶重(ユン・チャンジュン)や尹珍淑(ユン・ジンスク)の波紋が生きた証拠ではないか。大統領選挙キャンペーン当時、朴大統領は100%大韓民国、不偏不党人事を国民に約束した。地域を超越し、野党の人たちまで当然、人材プールに含めなければならない。首相と内閣だけでなく青瓦台(チョンワデ、大統領府)参謀も、現在のイエスマン一辺倒から抜け出すよう陣容を新たに組んでこそ、国民の信頼を得ることができる。

大統領の国政運営スタイルも変わるべきだ。セウォル号事件が韓国を4月16日の以前と以後に分けたと自ら述べただけに、大統領が国政運営方式を変えられない理由はない。何よりも首相と長官に実質的な人事権を与え、青瓦台参謀と自由に意思疎通をしなければいけない。疎通の過程で大統領の意向に反する主張も自然に出てくるよう雰囲気を作るのは、朴大統領の役割となるだろう。人事権を行使できない長官、意見陳述が自由でない参謀は、決定的な瞬間、大統領を危機に陥れる。セウォル号の被害家族が首相や長官、海洋警察庁長官を相手にせず、あらゆることを大統領に談判しようとしたのも、朴大統領の一方型国政運営のブーメランだ。


朴大統領の国家改造論は国会の協力がなければ不可能な内容だ。セヌリ党だけでなく新政治連合の協力を引き出すための知恵と誠意を集めなければならない。今までのように野党を露骨に無視するのは国民を侮辱することだ。キム・ハンギル共同代表も「国家的に厳しい状況を迎え、政治的な有利不利に関係なく、政府・与党と協力すべきことはできる限り協力するだろう」と述べた。大統領の国政運営方式と哲学が180度変わってこそ100%大韓民国に近づき、国民の信頼も回復するだろう。



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