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<韓国旅客船沈没>追悼集会に参加した怒った母親たち

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
「母親たちが政治的に利用されると言われても、じっとしていられない。むしろ不純な宣伝・扇動を率先する母親になる」。

17日午後6時30分、ソウル光化門清渓広場の壇上で黄色い布を頭に巻いた女性が泣きながら叫んだ。広場の端に座っていた40代の女性とその隣にいた中学生の娘が一緒に泣いた。帽子を深くかぶった隣の父親も静かに涙を拭いた。

「セウォル号惨事追悼5・17汎国民ろうそく行動」集会には、数万人(主催側5万人、警察1万5000人推算主張)が集まった。旅客船「セウォル号」沈没事件以降、最大規模だ。全国教職員労働組合や民主労働組合総連盟など進歩団体の旗が壇上の前で揺れていた。中学生の息子を連れてきた母親、小学生の息子を連れてきた父親が組合員の間に座った。


壇上に立ったある女性は「母親たちの集会が反政府集会・労働者集会・政治的集会だというが、数百人の子どもが死亡した状況でじっとしていられない。私たちの名前はただの母親だ」と叫んだ。集会は進歩団体の会員が進めたが、集会の中心には「アングリーマム(Angry mom=怒った母親)」と呼ばれる女性たちがいた。

子どもを産んでから初めて集会に参加したというチョさん(32)は「家に座っているのが申し訳なく、ベビーカーを押してきた」と話した。「母親が政治的に利用されるという主張があるのを知っている。しかし政治は政治家だけがしろという決まりはない。国が私たちを守れなかったので、黙っていられない」と話した。

京畿道から来たナム・スジョンさん(45、女性)も小学生の息子・娘と一緒に座っていた。弁当を持ってきたナムさんは強い口調で語った。「ここに座っている人たちは全員、政府の初動対処とその後に見せた無能力に怒って出てきた人たちだ。政治的に利用されるという考えはない」。

これに先立ち4時20分には各地で集まった母親がソウルの都心に行進した。インターネットコミュニティー「母の黄色いハンカチ」の会員約40人は黄色い布に「母親たちは黙っていない」「忘れない」「国家とは何か」などの言葉を書いて背中にかぶせた。

光化門と乙支路の一帯を1時間以上歩いた。時々、愛国歌も歌った。広場にいた70代の男性が「社会不安を起こすな」と怒鳴ったが、黙って通過した。徒歩の行進に参加したパク・インジョンさん(55、女性)は「ある母親が“父母連合会”会員から侮辱を受けたというのを聞いて、その時に初めてこうした団体があることを知った。市民団体の活動はしたこともない」とし「それほど政治に無関心な母親が街に出てきた」と話した。

ある40代の女性も「既得権層は遺族を傷つけておいて、母親たちは政治をしてはいけないとばかり話す」とし「私は高校しか出ていないが、私も政治というものをしに出てきた。政治家だけが政治をしろという決まりはない」と声を高めた。

父親たちも参加した。40代の男性は「母さん、ファイト!」と叫んだ。黄色いハンカチ行進の後ろを歩いていたオ・ジャンホさん(52)は「母親だけにさせることはできない。マンションの数人の住民が一緒に出てきた」と話した。また「生涯泣いたことがなかったが、セウォル号事件を見て子どもがいる父親として心が痛み、涙を流した。じっとしていられなかった」と語った。

集会参加者はほとんど事前に申告された行進コースから抜け出さなかったが、青年と労働団体の数十人の会員が「青瓦台(チョンワデ、大統領府)に行こう」と言いながら鍾路3街の交差点で桂洞側に向かい、これを防いだ警察ともみ合いがあった。一部の参加者は警察に連行された。

この日、清渓広場の向かい側、ソウル東和免税店の前で開かれた保守団体の集会では、「セウォル号惨事を利用して葛藤を助長しようとする勢力がある」という糾弾の声が続いた。全国枯葉剤戦友会・全国在郷警友会など保守団体の会員約2500人は「セウォル号惨事悪用勢力は罵るのを中断するべきだ」と主張した。

(中央SUNDAY第375号)



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