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<韓国旅客船沈没>船長「事故の瞬間、船員だけは生きなければという考え」(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
合同捜査本部の関係者はイ船長ら4人に対する殺人罪起訴に関し、「海洋警察珍島管制センター(VTS)から30分間ほど『救命リングを着用させて乗客を脱出させろ』という指示を受けたにもかかわらず、『放送・船内移動が不可能』という嘘をつき、9時37分に交信を切り、先に退船したため、殺人罪が成立する」と明らかにした。また「船員が脱出した9時38分、3階の甲板が浸水していないことも確認され、退船放送さえしていれば乗客全員が海洋警察や付近の漁船に救助される可能性があった」と話した。

検察の調査の結果、セウォル号の船長と船員8人は先月16日午前8時52分、操舵室に集まり、脱出を謀議した。船舶の2階の高さの浸水限界線まで水が上がってくると、船を捨てることにした。船員は開閉方式である船舶の扉が水に浸る場合、水圧のために開かないということを知っていた。イ船長らは当時、服や無線機を持ってくるため自分の船室を行き来する間にも、乗客にこの事実を知らせなかった。船体のあちこちに放送設備と電話機、非常ベル、無線機などがあったが、何も使用しなかった。

数回にわたり乗客の脱出を指示した珍島VTSとの交信内容もすべて無視して偽りの交信をした。一部の船員は救助艦が現れればすぐに脱出できるよう消防ホースを体にくくりつけて待機していたことも新たに確認された。


船員の大角変針も事故の原因と確認された。事故当日の午前8時48分。セウォル号のチョ・ジュンギ操舵手は操舵角度を135度から150度以上に急激に変えた。「操舵角度を140度に合わせろ」というパク・ハンギョル3等航海士の指示に基づき、さらに10度以上回した。当時運航中だった航路は潮流が速い孟骨(メンゴル)水道だったため、5度以上の変針をしてはならないところだった。急激な変針で右側に急旋回したセウォル号は左舷側に急速に傾き始めた。正常な船なら船体が復元するが、増築過程で復元性に問題が生じたこの船は結局、大きく傾いた。

適正量を大幅に超過した貨物量と船積み問題も船を沈没させた要因となった。事故当時、セウォル号にはコンテナや車両など2142トンの貨物が積載されていた。韓国船級が許可した適正積載量1077トンの倍だった。一方、船員は船のバランスを取るバラスト水は基準量の1565トンの半分にもならない761トンのみ入れていた。

無気力な救助活動をした海洋警察に対する捜査も本格化した。検察はこの日、「今後、救助関係者に対する徹底的な捜査を通じて相応の責任を問う」と述べた。



<韓国旅客船沈没>船長「事故の瞬間、船員だけは生きなければという考え」(1)

【特集】韓国旅客船「セウォル」沈没事故

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