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<W杯サッカー>「選手選抜は監督の権限…動揺を与えるべきでない」(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

安貞桓(アン・ジョンファン)MBC解説委員

「原則は洪明甫(ホン・ミョンボ)監督でなく私たちが破っている」「義理は監督でなく選手が守ることだ」。安貞桓(アン・ジョンファン、38)MBC(文化放送)解説委員の口調は現役時代のプレーと同じだった。敏感な質問にも堂々と意見を述べる姿は、大胆な動作で相手DFを崩す安貞桓を思い出させた。

2002年韓日ワールドカップ(W杯)から3大会連続でW杯に出場して3得点した安貞桓は、今大会、選手ではなく解説委員として4度目のW杯に挑戦する。安委員はW杯期間中、中央日報の解説委員を務め、ブラジル現地からコラムを送ることになった。12日、安委員にソウル江南の飲食店で会った。この日は代表チームの最初の招集日だった。

--洪監督が最終メンバー選抜で原則を破ったという批判が多い。


「原則は洪監督でなく私たちが破っている。選手選抜は監督の権限だ。W杯を1カ月後に控えてこのように動揺を与えれば士気が低下する。結果に対する責任は監督が負う。大会が終わった後に批判しても遅くはない」

--“洪明甫キッズ”と呼ばれる選手がそろって選抜され、流行語のパロディなどでこれを皮肉る声が出ている。

「義理は監督でなく選手が守ることだ。国民の関心と念願が集中するW杯を控え、監督が人脈で選手を選ぶことなどありえない。自分の首がかかっている。頑張ってプレーして結果を出すのは選手だ。監督は選手と相性が合わなくても、チームに力になれば連れて行く。一方、選手は自分が嫌ならそれまでだ。これが監督と選手の差だ」

--洪監督が3月のギリシャ戦で朴主永(パク・ジュヨン)カードを取り出し、成功した。

「冒険が成功した。もともと朴主永を後半に起用する予定だったが、池田誠剛フィジカルコーチの意見を聞いて先発で出した。池田コーチは私も現役時代に横浜・釜山で一緒だったが、誰よりも東洋人の体の状態をよく知っている。洪監督は独断でなくコーチングスタッフとの会議、データ、精神力などを幅広く考慮する。非常に望ましいことだと思う」

--ベテランがいないという懸念もある。

「南アフリカW杯当時、私は試合に何度も出られる立場でないことを知っていた。後輩をそばでサポートしようと思った。ある日、休み時間にゲームをしている朴主永のそばに行き、こっそりと一緒にゲームをした。私はそのゲームが何かも知らなかったが、先に近づいていこうという思いだった。主永が『先輩もこういうのをするのですか』と言って驚いていた。今回のW杯では主永がその役割をしなければいけない」

安委員はクールで堂々とした外見とは違い、サッカー界では純粋で礼儀正しいという噂だ。安委員は洪監督をはじめ、黄善洪(ファン・ソンホン)浦項監督、崔龍洙(チェ・ヨンス)FCソウル監督、申台龍(シン・テヨン)元城南監督らと親しい。彼らには「先輩」ではなく「監督」という呼称を付ける。

「洪監督と親しいことを知っている人が『親しいから洪監督をかばうのでは』と考えるかもしれない」と尋ねると、安委員は「洪監督と親しいからこういう話をするのではない。むしろ洪監督が間違っていれば私が真っ先に何かを言うだろう」と断固たる口調で答えた。安委員は「私は批判を恐れない。私が恐れるのは称賛だ」と意味深長な話をした。

安委員が放送の解説を初めて3カ月過ぎた。昼夜を問わず資料を調べて勉強しているという。安委員は韓国の対戦相手国、主な出場国のスタイルと選手の特徴に詳しかった。



<W杯サッカー>「選手選抜は監督の権限…動揺を与えるべきでない」(2)

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