国土交通部傘下の航空・鉄道事故調査委員会が2010年、ソウルメトロに、旧型の「自動列車停止システム(ATS)」車両を、新型の「自動運転システム(ATO)」車両に早急に改善するよう勧告していた事実が確認された。2010年1月、地下鉄2号線新道林(シンドリム)駅の脱線事故に対する調査報告書からだ。今月2日に上往十里(サンワンシムリ)駅の列車追突事故で誤作動したATS信号体系に対する改善勧告がすでに4年前に出されていたが、まともに改善されていなかったということだ。
中央日報が8日入手した「2010年1月の地下鉄2号線新道林駅の脱線事故調査報告書」によれば、委員会はATO導入と共に旧型のATS信号装置の位置調整などをソウルメトロに要求した。事故調査委の関係者は「ATO設備を導入する場合、信号未確認などの人的誤りによる事故を防ぐため、このような問題を指摘した」と説明した。
当時、新道林駅の脱線事故は2010年1月20日午後7時40分ごろに乗客を降ろした後、新亭(シンジョン)車両基地に向かった電車で発生した。機関士が停止信号を見ることができずに走行し、転換中の線路に乗って発生した事故だった。この事故で2時間ほど列車の運行が中断して退勤途中の市民らに大きな影響を与えた。ATSによって電車が非常制動(ブレーキ)をかけたが制動距離が短く脱線を防ぐことができなかった。
ソウルメトロは2006年から2号線でATSをATOに交換する作業を進めた。線路設備は終えたが、車両改造作業はこの8年間で43%しかATOに変わっていない。このためにATSとATOの2つの装置をつなぐインターフェースまで3つのシステムが混在して誤作動と事故の原因として指摘されている。
ソウルメトロ側は「車両交換なしにATO装置を改良する場合、1本あたり30億ウォンのコストが消耗する」として「一部の改良よりも新車購入が費用・安全性の面でより良いと判断して車両交換時期を待っている」と明らかにした。だがATO設置に参加したある専門家は「コストの問題もあるが試験運行をしなければならない不便さ、ATO導入で自動化にともなう人員縮小を恐れる労組などの反発が列車改善を妨げている主な原因だ」と指摘した。
<ソウル地下鉄追突>「制御装置交換」、4年前の勧告を黙殺(2)
【特集】ソウル地下鉄衝突事故
中央日報が8日入手した「2010年1月の地下鉄2号線新道林駅の脱線事故調査報告書」によれば、委員会はATO導入と共に旧型のATS信号装置の位置調整などをソウルメトロに要求した。事故調査委の関係者は「ATO設備を導入する場合、信号未確認などの人的誤りによる事故を防ぐため、このような問題を指摘した」と説明した。
当時、新道林駅の脱線事故は2010年1月20日午後7時40分ごろに乗客を降ろした後、新亭(シンジョン)車両基地に向かった電車で発生した。機関士が停止信号を見ることができずに走行し、転換中の線路に乗って発生した事故だった。この事故で2時間ほど列車の運行が中断して退勤途中の市民らに大きな影響を与えた。ATSによって電車が非常制動(ブレーキ)をかけたが制動距離が短く脱線を防ぐことができなかった。
ソウルメトロは2006年から2号線でATSをATOに交換する作業を進めた。線路設備は終えたが、車両改造作業はこの8年間で43%しかATOに変わっていない。このためにATSとATOの2つの装置をつなぐインターフェースまで3つのシステムが混在して誤作動と事故の原因として指摘されている。
ソウルメトロ側は「車両交換なしにATO装置を改良する場合、1本あたり30億ウォンのコストが消耗する」として「一部の改良よりも新車購入が費用・安全性の面でより良いと判断して車両交換時期を待っている」と明らかにした。だがATO設置に参加したある専門家は「コストの問題もあるが試験運行をしなければならない不便さ、ATO導入で自動化にともなう人員縮小を恐れる労組などの反発が列車改善を妨げている主な原因だ」と指摘した。
<ソウル地下鉄追突>「制御装置交換」、4年前の勧告を黙殺(2)
【特集】ソウル地下鉄衝突事故
この記事を読んで…