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【時視各角】セウォル号に閉じ込められた大韓民国(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
ウェスティングハウスは違っていた。彼は生命を左右する製品は完ぺきあるべきだと信じていた。初めての作品は成功したが、満足しなかった。どんな場合でも安全なブレーキを夢見ていた。彼はついに独立的に作動する2つのブレーキシステムを作り出す。彼はこれを「フェイルセーフ(Fail safe:二重安全装置)」システムと呼んだ。米国議会は1893年、このシステムの装着を義務化した。

故障が起きても事故・災難につながらないシステム、フェイルセーフは以後の安全工学の基本になった。異常が生じれば無条件に赤色が点滅するよう設計された信号灯、ギアを駐車(P)に入れておかなければ始動しない自動車、賞味期限が過ぎれば最初から計算できない三角おにぎりなどがここから生まれた。

国の隅々をこうした二重・多重安全システムで武装するのだ。これが国の競争力になる。そんなに新しいことではない。プラントや原子力発電所は、工場・発電所だけでなく安全運用のノウハウまで輸出する。広い意味の安全システム輸出だ。安全な食べ物、安全な乗り物、安全な観光…安全はそれ自体が国家主力商品で、競争力にもなる。


再び振り返ってみる。セウォル号にフェイルセーフシステムが作動していたとすればどうだっただろうか。清海鎮(チョンヘジン)海運は規定重量を守っただろう。バラスト水を取り出すこともできなかっただろう。満載喫水線をごまかすこともできなかっただろう。そうしていたら、私たちはとても健康な300人の命を失わなかったかもしれない。

イ・ジョンジェ論説委員・経済研究所研究委員





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