沈没した旅客船「セウォル号」のそば、水深22メートルの海中で、彼はうつ伏せになっていた。潜水マスクを脱ぎ、鉛でできた潜水用の腰ベルト(ウェート・ベルト)を外していた。父を継いで30年間活動したベテラン潜水士は、このようにセウォル号のそばで息を引き取った。セウォル号救助・捜索活動中に死亡した最初の潜水士イ・グァンウクさん(53、京畿道南揚州市)だ。
イさんがセウォル号救助チームの連絡を受けたのは4日。海洋警察が民間救難会社UNDINE側に「民間潜水士があまりにも疲労しているため、人材50人を確保してほしい」と伝えた直後だった。海洋警察は「5月7日から水の流れがまた弱まる時期(小潮期)になるため、救助・捜索を拡大しようと人材の拡充を要請した」と明らかにした。イさんはある潜水関連団体の推薦で現場に合流したことが分かった。
別に暮らす母(72)に「数日後に戻ってくる」と言って現場に向かった。5日午前10時30分ごろ、UNDINE側のバージ船に乗った。安全教育を受け、翌日午前6時6分に初めて潜水した。バージ船からセウォル号5階のロビーまでロープ(ガイドライン)をつなぐ任務を引き受けた。
同僚がバージ船の上で状況を見る中、イさんは一人で潜水した。11分後の午前6時17分に交信が切れた。バージ船上では、イさんの呼吸が正常でないという兆候が見えると、潜水士2人を出した。イさんは水深22メートルで発見された。潜水マスクにつないだ空気ホースがガイドラインに絡んでいた。
韓国水中環境協会所属の潜水士パク・スンチョルさん(35)は「既に設置したロープと空気ホースが絡んで呼吸が苦しくなり、水中から抜け出そうとヘルメットを脱ぎ、鉛ベルトを外したようだ」と話した。
<韓国旅客船沈没>30年の民間ベテラン潜水士、なぜ救助中に死亡?(2)
【特集】韓国旅客船「セウォル」沈没事故
イさんがセウォル号救助チームの連絡を受けたのは4日。海洋警察が民間救難会社UNDINE側に「民間潜水士があまりにも疲労しているため、人材50人を確保してほしい」と伝えた直後だった。海洋警察は「5月7日から水の流れがまた弱まる時期(小潮期)になるため、救助・捜索を拡大しようと人材の拡充を要請した」と明らかにした。イさんはある潜水関連団体の推薦で現場に合流したことが分かった。
別に暮らす母(72)に「数日後に戻ってくる」と言って現場に向かった。5日午前10時30分ごろ、UNDINE側のバージ船に乗った。安全教育を受け、翌日午前6時6分に初めて潜水した。バージ船からセウォル号5階のロビーまでロープ(ガイドライン)をつなぐ任務を引き受けた。
同僚がバージ船の上で状況を見る中、イさんは一人で潜水した。11分後の午前6時17分に交信が切れた。バージ船上では、イさんの呼吸が正常でないという兆候が見えると、潜水士2人を出した。イさんは水深22メートルで発見された。潜水マスクにつないだ空気ホースがガイドラインに絡んでいた。
韓国水中環境協会所属の潜水士パク・スンチョルさん(35)は「既に設置したロープと空気ホースが絡んで呼吸が苦しくなり、水中から抜け出そうとヘルメットを脱ぎ、鉛ベルトを外したようだ」と話した。
<韓国旅客船沈没>30年の民間ベテラン潜水士、なぜ救助中に死亡?(2)
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