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<韓国旅客船沈没>脱出した船長、2003年にも同じ海域で事故

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
セウォル号のイ・ジュンソク船長が2003年にも事故海域の孟骨(メンゴル)水道を運航中に事故を起こした前歴があることが確認された。

中央SUNDAYが入手した木浦(モクポ)地方海洋安全審判院裁決書(海上事故判決文)によると、イ氏が船長を務めた清海鎮(チョンヘジン)高速フェリー1号は2003年8月に毎勿島(メムルド)南端から5マイルの海上で警戒不注意により先行するタンカーと衝突した。事故地点はセウォル号が沈没した海域から北西に20キロメートル離れたところだった。当時裁決書は、「航路を短縮するため相対的に狭い孟骨水道を通ろうとしたのは安全運航のために望ましくないと判断される」と記述した。

仁川(インチョン)~済州(チェジュ)航路は通常、閑麗(ハンリョ)水道西側の勧告航路を利用することになっている。気象や運航状況などを考慮し孟骨水道を航行しても違法ではない。狭く潮流が強い孟骨水道航路で不注意な運航をして事故を起こした点がセウォル号沈没事故と似ている。


2007年にもイ氏が船長だった清海鎮海運の仁川~済州航路の旅客船オハマナ号が不法な追い越しをして群山(クンサン)沖で衝突事故を起こした。だが、当時はイ氏の代わりに交代勤務の船長が運航を担当していた。2件とも事故当時に運航責任者だった1等航海士が業務停止を受ける線で終結した。

セウォル号の沈没原因を捜査中の検察・警察合同捜査本部はこの日、珍島(チンド)沿岸海上交通管制センター(VTS)を家宅捜索した。合同捜査本部は珍島VTSがレーダーと船舶自動識別システム(AIS)を通じセウォル号が管制区域に進入した事実を確認しながら交信を試みすらしないなど対処が不十分だったという疑惑について捜査する予定だ。

海運業界の不正全般に対する検察の捜査が始まった中、船会社の利益団体である韓国海運組合のチュ・ソンホ理事長がこの日辞意を表明した。海運関連団体のトップが辞任するのはセウォル号の船舶安全検査を担当した韓国船級(KR)のチョン・ヨンギ会長に続き2人目だ。

釜山(プサン)地検特別捜査チームは押収した物件の分析が終わり次第、来週半ばにも韓国船級の役員や元役員を召還調査する予定だ。

一方、事故から11日目を迎えたこの日は気象状況が悪化し捜索作業は難航した。中潮期に入り込み事故海域には強い風が吹き波も強まった。27日には風浪特報が出される可能性もあり、捜索作業は容易ではない見通しだ。官民軍合同救助チームはこの日、速い潮流のため捜索中断と再開を繰り返した。この日明け方に追加で2人の遺体が収容され、26日午後10時現在で死亡者は187人、行方不明者は115人となった。(中央SUNDAY第372号)



【特集】韓国旅客船「セウォル」沈没事故

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